「Tollaszkodik a tavasz」ZELK ZOLTAN　KASS JANOS

チェコの絵本のご紹介が遅れておりまして申し訳ございません。只今、準備しておりますので、その前にもう少しハンガリーの本をご紹介させてください。

こちらの「Tollaszkodik a tavasz」には、ハンガリーの詩人ゼルク・ゾルターン（1906-1981）の78篇の詩に、大小の色とりどりのイラストがふんだんに散りばめられています。どこを開いても必ずイラストが入っており、どのページをお見せしようかと選びかね、あれもこれもとこのような投稿となりました。こちらのすべてがこの一冊に詰まっています。

絵を描いているのは、同じくハンガリーの絵本作家カス・ヤノシュ（1927-2010）です。絵本はもちろん、数多くの切手のイラストも手掛けており、日本にもコレクターがいる人気作家です。ゾルターンは、邦訳もされているレイク・カーロイとの共作「３匹のうさぎ」の著者と言ったら分かる方もいらっしゃるのではないでしょうか。ともにハンガリー名誉賞コシュート賞を受賞している国民的作家です。

そんな二人の魅力が贅沢に収められたこちらの本、ヤノシュのペンとクレヨンを組み合わせた曲線が踊り、生き生きとした子どもや動植物を描き出しています。一目見てそのデザイン性の高さに驚かされますが、同時に東欧らしい素朴であたたかい手仕事のぬくもりを感じられるので不思議です。写真のページ以外にもまだまだ明るく愛らしい絵がたくさん収録されていますので、ヤノシュの作り出す世界をたっぷりお楽しみいただけるかと思います。気になった方は是非サイトの方で詳細ご覧ください。

「Tollaszkodik a tavasz」ZELK ZOLTAN　KASS JANOS