ゲーム中、カッとなる子

2020.09.06 02:30


「へたくそ!」

(チームの友達に暴言を言う…)

「お前のせいで負けたんだ!」

(ゲーム中に友達を叩き続ける…)

 

ちょっと、ちょっと、一体何があったの?

 

点数が思い通りに入らない。

ベースボール型のゲームで負けた。

 

自分の思った通りに物事が進まないとき、

すぐにカッとなって、感情的になる子はいませんか?

時には、怒りのあまり友達に手が出るなんてことも…

 

体育の学習は、

他教科と学習環境が違う(教室から校庭や体育館へ)、

友達と関わる場面が多い(特にボール運動領域)、何より「体」を動かすことで、「心(感情)」も動きやすくなるように感じます。

 

心が動きやすくなる体育。

子どもたちの気持ちが前向きになるように、

学習の「環境」整備に目を向けてみます。

 

すぐにカッとなる背景には、感情的になる原因や目的があります。

原因や目的を考えることで、その子が体育をより「笑顔」で

楽しく学習できるようにしたいと願っています。

そこで、こんな手立てはいかがでしょうか?

 

①易しい場(内容、場、教具など)の設定

 たくさんのことを伝えたい。教えたい。

その想い、痛いほど分かります。

ただ感情のコントロールが苦手な子にとって、

複雑な内容や、難易度が高すぎる教材は、

やることも多くなり、イライラが募ります。

授業のねらいや内容はできる限り焦点化、シンプルに。

子供の実態に合わせて、全員が楽しめる場になっているか。

子供の目線で易しい場を設定できているか確認します。

 

②教師が気持ちを受け止める

 嬉しい気持ち、悔しい気持ち、悲しい気持ち。

体育では、子供の様々な表情が見られます。

カッとなったとき、手が出てしまった時には、

イライラが爆発してしまったのかもしれません。

そんな時は、本人が気持ちを落ち着けるまで待ちます。

落ち着いたら、何があったのか一緒に振り返ります。

どんな気持ちだったのか。

どうしたかったのか。

次はどうするといいのか。

気持ちが伝えるのが難しい時には、

教師が気持ちを通訳することも必要かもしれません。

 

③みんなで体育の学習をつくっていく

 学習を進めていると、運動のきまりや取り組み方で

子供たち同士が揉めることがあります。

ゲームの学習だと、ゲームのルールや、攻め方(守り方)

で、特に子供の困り感が出やすいでしょうか。

子供の「困り感」がでていたら、ピンチ…

ではなく、チャンス!!

全員が楽しめる体育になるように、

全体で、その時の状況や気持ちなど困り感の共有化をします。

運動のポイントを話題にすることも多いです。

共有することで、次にどうしたらいいのか、

自然と全員で理解していくことができます。

 

大切にしたいのは、全員が楽しく「笑顔」の体育。

どんな子も体を動かす楽しみを味わえるように、

UD体育で一緒に勉強しませんか?