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ママは世直しヒーロー

2020.09.07 07:53

2020 ドイツ Netflix映画

!ネタばれしています!ご注意下さい!


レストランで働くウェンディは、

夫と子供とつつましい生活をしている。

精神的な持病もあって、カウンセリング通いをしている。

近所の悪ガキにいじめられている息子を守ることもできない。

上司に昇給も言い出せない。

家はローンを滞納していて今にも追い出されそう。

プールはあっても水ははれない。

・序盤はかなり悲惨。でも息子が健気で可愛くて。

・ウェンディも夫もいつも陰気な感じで、題名との乖離が激しい・・・


ある日ホームレスに声をかけられ、

自分にもウェンディにも「パワー」がある、と言い出す。

カウンセリングで処方される薬がパワーをおさえていると。

パワーの証明に橋から飛び降りたホームレスだが、

翌日無傷でその不死身のパワーを証明する。

ホームレスに言われるまま、ウェンディも薬を飲むことをやめてみる。

ウェンディの持つ力は怪力。

ATMを壊して金を盗んだり、酔っ払い達をボコボコにしたり、

上司に力を誇示したり、パワーに目覚める。

カウンセラーのカルテから、同僚も同じく能力者と知り、

電気を操る彼を目覚めさせる。

夜遊びではめをはずしたり、力を得たことで開放感も得て

3人で一緒に能力者収容施設の仲間たちを助けよう!と盛り上がり・・・

アメリカンなヒーローものと違って、

常に落ち着いた、というか暗い、というか。そんな雰囲気が漂っている物語。

ヒーローになったからって、はっちゃけもちょっと地味。

しかしかなり脇の甘い行動をとるウェンディ・・・

いや、ホームレスも、何か考えがあってウェンディに近づいたのかと思いきや、

ほぼ無策て。収容施設に入れられる危険があるのに、

ただウェンディをけしかけるなんて・・・

結局、抑圧されてきたオタクの同僚は、力を与えてはいけない存在だった。

力を勘違いしてしかもウェンディのストーカーと化します。


ウェンディが力に目覚めたこともすぐに組織?の知るところとなり。

そのへんの根回しとかリサーチもせずに、

ただ廃屋にこもっていたホームレス、

悲しい過去があるのは分かるけど、

それならどうしてウェンディに声をかけたの???

これは力があるからといって、結局ただの人だっていう、

ただ特別な力を得ただけの普通の人達が右往左往する物語でした。


最後、ウェンディと夫、そして息子の決断は切なかった。

でもウェンディを送り出した2人が、

プールサイドで組織?が乗り込んでくるのをクールに迎え入れたシーンは良かった。

あと、息子が能力に目覚めていじめっ子をやりこめるのは痛快でした。

ホームレスおじさんみたいに潜伏しながらも、

でも着実に仲間を増やして自分とそして息子のために組織?と立ち向かおうとする

希望の持てるラストシーンはウェンディがかっこよかった。

これは結局、普通に生きる人々が巨大な権力に立ち向かうべく立ち上がる、というお話しでした。

続編あるのかな。

これが序章なら、きっとウェンディはもう少し賢く立ち回るだろうから、

続編での活躍が期待できるところ。

ただなんだろう、題名のこれじゃない感・・・。

原題は「Freaks: You're One of Us」

freak は変種、みたいな意味のようで。

You're One of Us は「あなたは私たちの一人」

語学力が無いのでgoogle翻訳頼みですが。

うん、ママ感ないし、これじゃない感もない。

題名の印象ってかなりのウェイトをしめるから、残念ポイントでした。