【6番】冬の宮中で感動!!大伴家持!! 2020.09.07 11:01 ジャンル:冬 時代:奈良時代 超要約: 夜は寒いな 歌の意味(子ども向け):空にかかる橋みたいだ。ロマンティックな景色だ。歌の意味:七夕の日、牽牛と織姫を逢わせるために、かささぎが翼を連ねて渡したという橋ーー天の川にちらばる霜のようにさえざえとした星の群れの白さを見ていると、夜もふけたのだなあと感じてしまうよ。☟この首に関するクイズ Q カササギというのは、カラスの仲間の鳥である。この鳥は、作者の目の前に、どれぐらいいるか?①1羽②多数③いないA ③「かささぎの渡せる橋」とは、ここでは、天の川を表している。👇語呂合わせ(覚え方) 冬の夜空を見上げて、天の川に輝く夜空の星が美しい。冬の夜がふけていくなあ、と感じ入っている歌です。 この和歌にある「かささぎの渡せる橋」とは、七夕の夜、天の川にかかる橋のことです。多くのかささぎが翼を重ね、一年に一度、天の川に橋をかけ、織姫を彦星の元に渡らせるという伝説からきています。 その後、宮中にある御殿と御殿とを結ぶ橋や階段などを、天上に例えて「かささぎの橋」と呼ぶようになりました。 この歌は、大伴家持が冬の宮中で宿直(とのい)をしている時、降りた霜を見て詠んだのだろうと言われています。 奈良県の平城宮跡を訪れた際には、1300年前、大伴家持が宮殿で過ごした冬の夜を、想像してみようと思います。平城宮跡は、奈良市にあります。 作者の大伴家持は、武人として天皇家に仕えました。「万葉集」は、家持の歌が最も多く(473首も!)、彼が編者の一人、と言われています。繊細で優美で情感あふれる歌を得意とした人で、後の平安時代の詩歌に非常に大きな影響を与えた人です。 藤原種継(ふじわらのたねつぐ)暗殺の疑いで流罪になるなど、奈良時代後期の政争に巻き込まれたからでしょうか、42歳以降は、歌を詠んでいません。 ちなみに、カササギは、カラスの仲間の鳥です。体は黒く、胸と腹、翼の一部に白い羽が生えています。七夕の伝説では、翼を広げて天の川の上に並び、織姫と彦星のために橋になってくれます。