『運をつかむ考え方』モルソン・クアーズ・ジャパン(株) 矢野 健一様
本日の「企業家に学ぶ」では横市の卒業生である(株)モルソン・クアーズ・ジャパン代表取締役の矢野様に登壇していただきました。
低アルコール飲料の「ジーマ」や日本の輸入ビールブランド第1位といわれるコロナビールなどの輸入販売をしておられます。
本大学を卒業後アクセンチュアに就職しコンサルタントの仕事を経験したのち、P&Gに転職してマーケティングを担当しておられました。その数年後にリーバイスに転職し、現在の(株)モルソン・クアーズ・ジャパン代表取締役に至るという素晴らしい経歴をお持ちの矢野様ですが、「このことは全て運であるが、運をつかむ考え方がある。」と仰っていました。
「運は、最初は皆に平等にやってくるが、チャレンジしている人にしか見えない。
そして、運をモノにしているうちに今度は人がどんどん運を持ってくる」
「運がいい」とよく言われる人がいるが、実際には色々なところに運が転がっていて、挑戦する人にはそれが見える。そしてその運をしっかりと自分のモノにしていくことでどんどん運が積み重なっていくと。
この運をつかむために必要な要素として矢野様は三つのキーワードをあげています。
1.目的
2.視点
3.成長への価値観
この三つがしっかりしていると決断のスピードも速くなると仰っていました。
目的というのはその人のアンテナであり、フィルターとなるもの。目的を持っているかいないかでパフォーマンス(成功につながる行動)が変わってくる。
また視点に関して、人は自分の期待を超える人に心が動く。その期待をこえるためには幅広い視点をもつことが重要であると仰っていました。例をあげると自動車メーカーのフォルクスワーゲンが「The fun theory」という取り組みでおこなった「公園のごみをなくす」というプロジェクトです。人々はごみをつまらなさそうに捨てる、という視点からごみ箱に工夫を凝らし、捨てたときに音がなるようにしました。すると、その音に興味をもってごみを捨てる人が増え、公園のごみは無くなったそうです。このように色々な視点から物事を見ることでアイデアが生まれ、また同じ情景でもどういう風に見ているかによって案も変わってくるとお話ししてくださいました。
3つめの成長への価値観では、仕事を与えられたときに人から言われたこと以上のことをする、つまり人の期待をこえることが成長につながるということと、意見を言うときに自分の意見・反対の意見・相手の意見、この3つすべてを考える訓練をすることが非常に有効的であると仰っていました。
運がいい人には必ず運がいい理由があり、目的をもって挑戦していくことでそれが運となり成長になるのだと感じました。
「企業家に学ぶ」講演後には私達のサブゼミにもいらしていただきました。2年生が主体となって活動する起業体験PJT@PIAフェスタに関して親身になってお話を聞いていただき、人が集まる告知の仕方など大変勉強になりました。
矢野様、お忙しい中貴重なお話をありがとうございました!