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夜守堂

海王星

2020.09.07 15:25



雨の日に降りた地下は安堵が乳香になってくゆる

地表をうちつけているはずのあまたの雨粒 を倣って跫音をたてる通行人たち

たたんだ傘からしたたるあきらめのわるいしずく

案内板の矢印のさき ほんとうに往きたいところはみえない

どこへ往くともしれない人波の そのほんの一滴になって

海王星直通列車に乗る 轟轟としたノイズにのみこまれ

つながれたイヤホンから 母の声がきこえた気がした