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「宇田川源流」 「香港は終わった」という声とともに三権分立がないと言い放ち言論と経済活動の自由がなくなった所に日本はいつまで付き合うのか

2020.09.09 22:00

「宇田川源流」 「香港は終わった」という声とともに三権分立がないと言い放ち言論と経済活動の自由がなくなった所に日本はいつまで付き合うのか


 「香港は終わった」というようなことが言われて久しい。7月に「国家安全治安維持法」があり、その内容から2カ月たって、様々なことが行われている。このことに関して、ヨーロッパにおいても日本やアメリカにおいても、中国、特に香港などにおいて「人権弾圧の問題がある」として悪い意味で注目を集めている。

実際に「言論の自由がない」ということが言われており、そのことで逮捕者が多く出て生きている。実際にはロシアの反政府デモでその首謀者が暗殺仕掛けられていたり、あるいは、ベラルーシでの選挙後のデモと同様に、香港でもデモが起きている。実際にロシアも独裁的であると言われているし、ベラルーシについては「最後の独裁者」といわれているような感じであるから、日本でもあまり良い印象はない。香港で起きていることも政治的にも社会的な意味合いにおいても全く同じなのであるが、なぜか日本の報道機関は香港で起きていることに関してしっかりと報道されていない。

香港では立法院の議員選挙などがあり、そのために言論の自由や政治の自由、民主主義を求めてデモが行われているが、なぜかそのようなデモに関してもしっかりとその意味合いなどを報道することはない。ついでに言えば、日本の場合はデモを行っている側がおかしいかのような報道をする場所もあり、普段人権などといっているメディアが人権に関してここまで鈍感な対応しかしないというのも困ったものである。それだけ「毒が回った」対応しかできないのが日本のメディアなのではないか。

まあ、そのようなメディアとは関係なくネットの方が様々な情報があるということに多くの人が気づきつつある。その多くの人々の気づいているとおりに、香港は非道状況になってるのである。

しかし、中国も欧米各国の批判が怖かったことから、これまでは隠れて様々なことをしていた。実際に、ウイグルなどに関して「経済犯罪人である」というような犯罪者処罰で収容所に入れているというようなことを言っていた。しかし、今は違うのである。

行政長官「香港三権分立でない」 会見で行政主導体制を明言

2020年9月1日 13時45分 共同通信

 【香港共同】香港政府の林鄭月娥行政長官は1日、定例記者会見で「香港は三権分立ではない」と明言し、行政が立法、司法を上回る権力で主導する体制だと指摘した。香港国家安全維持法(国安法)により香港社会への統制が強まる中、民主的な政治体制を否定した形だ。

 香港基本法(憲法に相当)には三権分立は明記されていないが、三権が相互に抑制し、バランスを保つ仕組みが定められており、民主派を中心に香港の政治制度は三権分立と見なされてきた。

 これに対し中国当局や香港の親中派はかねて三権分立を否定し、香港の政治制度は「行政主導だ」と主張してきており、争いがあった。

https://news.livedoor.com/article/detail/18825695/

香港で国安法反対デモ=「独立」訴えの女性ら289人逮捕

 【香港時事】香港・九竜地区の繁華街で6日、国家安全維持法(国安法)に反対するデモが行われた。当局側は約2000人の警察官を動員して取り締まりを強化、午後9時までに少なくとも289人を違法集会などの疑いで逮捕した。

 香港警察は逮捕者のうち女性1人に関して、「香港独立」を訴えたとして、国安法違反容疑で摘発したと発表した。香港メディアによると、九竜・旺角(モンコック)の商業施設には100人超が集まり、「光復香港、時代革命(香港を取り戻せ、革命の時だ)」と抗議のシュプレヒコールを上げた。 【時事通信社】

2020年09月06日 23時00分 時事通信

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-784614/

 香港では、林鄭月娥行政長官が「香港は三権分立ではない」と明言した。要するに、司法の政治的な中立性などは一切関係がないという。「政党独裁」であり、場合によっては自分の権限で完全に独裁政治を行って、司法の独立性はないということを言ったのである。つまり、何の事件がなくても政治的な都合で逮捕する。気に食わないとか、政治的な内容が面白くない、邪魔、そういうことで簡単に人間を抹殺することができると宣言したのである。

このことは、現在の国家安全治安維持法の法律内容が、「外国人」にも「外国における行為」にも影響する。また、「法律施行前の行動も入る」ということである。つまり、私などは、日本での言動などから行けばすぐに逮捕されてしまうということを意味している。それも、何もしないどころか空港に着いたところで逮捕されても文句は言えないということになる。

これは当然に「経済界」でも同じで、例えば「習近平の悪口を書いたTシャツを販売した」という場合は、当然に、そのシャツを作ったわけでもなく、何処から仕入れて売ったというだけで、逮捕されてしまうということを意味しているのである。そのうえ「習近平への誹謗中傷」などが書かれているならば、ある程度わからないでもないが、例えば「独立(香港などと書かなくても)」とか「アメリカ万歳」などでも、やられてしまうのである。そして、三権分立がないということは、当然に、その基準が事前の法律として決まっていないということを意味しているのであり、そのことは、事前に基準があるわけではなく、その時の政府の御機嫌によって変わるということを意味しているのである。単純に「政治の身勝手が通る」ということになり「権力者に無抵抗で隷従していなければ営業も生存もできない」ということを意味しているのである。

このような馬鹿げた条件の中で、欧米の会社は全くいなくなってしまう。アメリカなどは香港のメリットをすべてなくすと宣言しているし、フランスもイギリスも中国に対しては外交上、人権上問題があるとして指摘している。しかし、日本人は頭が悪いうえに、金にしか興味がなく政治的なことや現地の人権のことなどは全く考えない。そのために、このような「三権分立も人権も全く認めないことを宣言した地域に平気で出て行ってしまう」ということになるのである。そしてそのような「日本の起業家の自分勝手なこと」が国際的な足並みを乱し、そして中国の横暴を許すことになる。天安門事件の後もそうであったのだ。その無法者のおかげで、日本そのものの評判が悪化する。

上記のように香港の民主派の多くは、それに抵抗し、下は12歳の子供まで逮捕されている状態である。そのことは日本にとって「他人事」なのであろうか。よく考えるべきではないのか。