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忍び寄る黒い影 〜幼い頃の記憶 お風呂上がりの悲劇〜

2016.07.09 08:09

あの幼き日の悲劇を、今も忘れることはできません。え〜っと…忘れてないですよ。では、本編に入ります。

あれは確か…中学生の頃の話です。部活を終えて帰宅し、あることを想い出しました。今日、家族は親戚の家で食事会で帰りが遅くなる日でした。まずは、シャワーを浴びてサッパリしたら夕食を食べながら、ゆっくり映画を楽しもう。日が暮れ真っ暗なリビングの電気をつけながら、そんなことを考えていました。

これから、あんな悲劇が起こるとは知らないで…着替えを片手に、リビングからお風呂につながる廊下を抜けお風呂へと向かいました。

誰も居ないはずなのに、何故か視線を感じましたが…誰もいないから、気のせい…気にも留めないでお風呂に入り、シャワーを浴び始めました。

この時、既に黒い影が直ぐ近くまで忍び寄っていたことも知らずに…

シャワーを浴びながら、先程の視線が何故か急に気になり、入口や窓の鍵を確認したりしましたが、異常はありませんでした。着替えを終え、シャワーで濡れた髪を拭きながらリビングに戻る途中に、悲劇が起こったのです。

何やら、また視線を感じ、少し足を速めたその時です。背筋に寒気が走り、同時に何かが…プチッと潰れた感覚が足の裏に!!

恐る恐る電気を付けてみると…そこには、手のひらサイズの蜘蛛が、潰れて少し小さくなり横たわっていました!!

そうです、お風呂上がりの素足で、蜘蛛を踏んづけたのです。急いでお風呂に戻り、もう一度足を洗い直しました。

幼い頃、好奇心が旺盛で、虫も全然、平気だったので素手で、掴んだりしてたのですが。この好奇心が、虫に対する恐怖心をもたらしました。蜘蛛もその中のひとつです。大きな蜘蛛の背中の模様が綺麗で、どんな風になっているんだろうと、近くでじっくりとその模様を眺めたらグロテスクで気持ちが悪くなったのです。他に模様でダメになったのは、アゲハ蝶や蛾です。

そんな蜘蛛を、お風呂上がりの素足で踏み潰した感覚が、更に蜘蛛に対する恐怖心を高めたようで、今では蜘蛛が1番苦手です。あのプチッという嫌な感覚が、今も脳裏から離れません。