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【7番】唐へ渡り54年!!日本に戻れなかった阿倍仲麻呂!!

2020.09.09 10:28

ジャンル:旅  

 時代:平安時代 

 超要約: 故郷の月だ

歌の意味(子ども向け):ふるさとが恋しいなあ・・・・。早く日本へ帰りたい。 

歌の意味:天を仰いではるか遠くを眺めれば、月が昇っている。あの月は奈良の春日にある、三笠山に昇っていたのと同じ月なのだなあ。 

☟この首に関するクイズ  

Q 次の歌は、百人一首で唯一、日本以外で作られた歌である、どこで作られた? 

A 中国
 作者の安倍仲麿は遣唐使として唐に渡り、そこで驚くような秀才ぶりを発揮して玄宗皇帝のお気に入りとして高位の役人になった人である。
 しかし、あまりに気に入られたため、日本に帰ることを許してもらえなかった。唐にいて望郷の思いがつのる仲麿だったが、30年を経てようやく帰国を許され、明州(現在の寧波(ニンポー)市)で送別の宴が催された時に詠まれたのが、この歌であった。

👇語呂合わせ(覚え方)



 作者の阿倍仲麻呂は、19歳の頃、唐の政治や学問を学ぶため、遣唐使として中国の唐へ渡った留学生の一人です。唐に渡った阿倍仲麻呂は、そこで驚くような秀才ぶりを発揮して、玄宗皇帝のお気に入りとして高位の役人になりました。しかし、あまりに気に入られたため、日本に帰ることを許してもらえませんでした。唐にいて望郷の思いがつのる仲麻呂でしたが、30年を経てようやく帰国を許され、明州(現在の寧波(ニンポー)市)で送別の宴が催された時に詠まれたのが、この歌でした。若き日に、古里で見た月が、そのままの美しさで輝いているのを見て、心を打たれたのでしょう。

 しかし、作者を乗せた帰国船は、嵐に遭いました。その後は、さらに二十年近く、異国で高官を務め、ついに日本の地を踏むことなく、一生を終えたとのことです。

 この歌で仲麻呂が懐かしんだ春日大社の周辺は、奈良でも一番の観光名所。奈良駅から表参道を上り、興福寺や東大寺大仏殿など、数多くの観光スポットをたどりながら歩くと到着するのが、春日大社です。三笠山は春日大社の後方にある標高283mの山です。現在は、若草山と言います。