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KazumaKawauchi

「もしも、ブラジルが極寒だったなら」

2016.05.13 02:36

ストリートサッカーが優秀な選手を育てるというのはよく言った話で、多くの名選手が、幼少期に道端でサッカーをして育ったことだろう。

ストリートでサッカーをすることにより、テクニックがついたり、年上を負かす術がついたり、様々な環境下で技術を発揮できる能力がついたり、多くの効果が見込まれる(のだと思う)。

ストリートサッカーというと、南米やアフリカの方が盛んなのかもしれないけど、僕がこの期間中に訪れたアジアとヨーロッパの国の中で最も頻繁にストリートサッカーを見たのは、ポルトガルやスペインだった。道端で少年がリフティングをしていたり、成人したてくらいの青年がボールを持って歩いていたり、道路を小さな子供がドリブルで抜き去っていったりする。

一方オランダや、イギリス、アイルランド、ベルギーではあまり見かけなかった印象がある。


天気にやる気は左右されるか

僕がふと思ったのは「そりゃあ天気が悪かったらサッカーやる気にならないよなあ」ということだ。

イギリスは周知の通り、ものすごく住みにくい気候をしている。寒いし、天気が変わりやすいし、いつもどんよりした空模様だ。上記した国々は、僕が訪れたタイミングはとことん寒くて天気が悪かった。もっとも僕は自他共に認める雨男で、一回それが原因で本気で怒られたこともあるくらいだから、いつもその国々が天気が悪いのかは疑問だが。

逆にスペインやポルトガルは、いつも暖かい気候で、常に晴れている。そりゃあ陽気にもなる。考えてみれば当たり前だけど、寒いよりも暖かい方が外でサッカーをしたくなるだろうし、雨が降っている時より降っていない時の方が、外でサッカーをしたくなる。


もしも極寒だったなら

もしも、ブラジルやアルゼンチンが極寒だったのなら、どうなっていたのだろうか。ここまでブラジルという国にサッカーは普及していたのだろうか。もしこれから異常気象が起きて、アルゼンチンやブラジルが極寒になったら、それでも多くの人間がストリートサッカーをするだろうか。

ヨーロッパの都市のように、人工芝のピッチが多くあって、必ずシャワーが併設されているような場所には、あまり天気は影響しないのかもしれない。やる気がわかなくたって練習は行われるし、いくら寒くてもたくさんジャージを着込むことができる。

もしもブラジルが極寒になったら、サッカーをする機会が今よりも減って、そうなるとあの遊びごごろ満タンのプレースタイルも影を潜めてしまうのかもしれない。もしも施設を整えるほど裕福ではない国の天気が、寒くて、雨ばかりの気候になったのなら、どうするのだろうか。

…なんてくだらないことを考えている。


公園とサッカー

ここで一つ良いアイデアを思いついた(多分)。

日本でなかなかストリートサッカーを見ないのは、子供達のサッカー人気が低いからでも、やる気がないからでもなく、やる場所を制限されているからだ。

僕が子供の時は(まだ子供だけど)まだ公園でサッカーができた時代だ。でも今はほとんどの公園や広場で、ボールを利用することが許可されていないだろうと思う。

公園で思い出したことが一つある。僕は小学生の時、毎日友達と公園でサッカーをしていた。ある時いつものようにサッカーをしていると、同じ学校の女の子が遊具で遊びだした。「〇〇にあてたら100円」という小学生にありがちの賭けを仕掛けてきた友達に、「このような無理難題のチャンレンジの場合はどうせ外れてもお金を払わなくて済む」という根拠のない判断から、僕は「任せろ」と言い放った。

軽く見積もっても30m以上遠くの、高さ3mはあるだろうという目的物(女の子)に向かって思い切りよく飛んで行ったボールは、無情にも彼女の頭部にヒットして、下馬評通り号泣をさせてしまった。死んでお詫びをしたい。僕の最低限のお詫びとして、友達から100円を貰うことは辞退させてもらった。

どうして試合中にあの正確なキックを蹴ることが出来ないのだろか。


雨の日を利用して

半分の人がここで読むのをやめたと思うけど、ここからが僕の(くだらない)アイデアだ。

日本の公園でボールが使用禁止なのは「他人に迷惑になる」というのが大きな理由だと思う。であれば、公園に人なんて絶対にいない「雨の日」のみボールの使用を許可してみてはどうだろうか。

そうすれば、日本の子供が外でサッカーをする機会が増えるかもしれないし、ぬかるんだグランドでサッカーをすれば技術もつくだろうし、サッカーのレベルが上がるかもしれない。

もしもストリートサッカーをすることで一流の選手が多く輩出されるのであれば、サッカー界にとっても、日本の教育にとってもいいアイデアだと思うのは、僕だけだろうか。

ただその時は、全国お母さん協会に許可を得なければならない。

雨が降るたびに息子のびしょ濡れのジャージを洗濯するのは、他でもなくお母さんである。