料理上手な女性との“胃袋婚”について考える(後編)
今日は「料理上手な女性との“胃袋婚”について考える(後編)」をお送りします。
食生活が充実していることは、健康で文化的な日常の生活を送る日本人としての基盤を成しているとすら思えてきます。それこそ新鮮な食材を充分に使った毎日の献立、肉・魚・野菜をバランス良く最適な形で摂取する調理法、量と質とを配慮したメニューコントロール、どれ一つ取っても決して疎かに出来る様なものではありません。
自分がこの世に生を受けてから、短いようで長い人生の中で、世のため人のため家族や親類縁者のために、何を成すことが出来るのかの可能性は、少しだけ大袈裟に言えば、食生活を如何に充実させて健康を守り、体調を万全に整えて毎日の社会生活を精一杯過ごすことが出来るか、にかかっているのだと思うのです。
身体の健康も精神的な健康も、元を辿れば“食生活”に起因していると言っても過言ではありません。最近友人の元小学校の先生に「家庭科の指導要領」を見せて貰いましたが、その中には「食事の役割を知り,日常の食事の大切さに気付くこと。」と「楽しく食事をするための工夫をすること」と書かれています。前者に関しては更に「食事は、健康を 保ち、体の成長や活動のもとになったりすることや、一緒に食事をすることで、人と楽しくかかわったり、和やかな気持ちになったりすることなどを知る。また、規則正しい食事が生活のリズムをつくることや、朝食を食べることによって学習や活動のための体の準備ができることなどにも触れるようにする。(文科省家庭科指導要領)」となっています。
また、後者に関しては更に「楽しく食事をするために何が必要か,日常の食事でどのような工夫をしているかを考えさせ,相手を思いやりながら楽しく食事をするための工夫をすることができるようにする。楽しく食事をするためのマナーについては、箸や食器の扱い方などに気を付け、食べる速さに配慮し、 会話を考えることなどが挙げられる。また、食事に対する感謝の気持ちを表すために、 食事のあいさつをすること、供されたものを残さず食べるようにすることなどを通して、食事を大切にする意識を高めるようにする。(文科省家庭科指導要領)」となっています。
小学生での家庭科教育で、男女を問わずここまで食生活の大切さについて基本的な考え方を子供たちに教えている現状を知って驚きを隠せませんでした。同時にファーストフードやジャンクフードを中心とした栄養バランスの偏りや、食生活そのものを軽視しがちな昨今の現状とのギャップの激しさにも疑問を感じずには居られません。
その家庭科指導要領によれば、「体に必要な栄養素の種類と働きを知る」、「食品の栄養的な特徴を知り、食品を組み合わせてとる必要があることが分かる 」、そしてこの二つを踏まえて「1食分の献立を考えること」を指導するとなっているのです。これは「栄養素とその働き、食品の栄養的特徴を知り、1食分の献立を考え、工夫することを通して、栄養を考えた食事に関する基礎的・基本的な知識及び技能を身に付けるとともに、日常生活で活用する能力を育てること」を狙いとしていると書かれているのです。
昔なら中学校で扱っていた五大栄養素を小学校の段階で基礎として教え、実際に献立まで作って具体的に日常生活に即した学習を実施しているのです。決して机上の空論で終わってしまっているとは申しませんが、食生活を充実させることの大切さが義務教育を終えても身に付いてない現実は認識する必要があると思うのです。“料理上手な女性”がどれほどの数を占めているかは何となく想像できてしまうだけに、もっと才能として評価されて良い部分だと感じています。
特に、結婚して家庭生活を営もうと希望している婚活男女の皆さんにとっては、とても貴重且つ大切なポイントとして心に留めておく必要があると思っています。外見の美しさ、格好良さ、内面的な優しさ、人間的な賢さ、経済的な豊かさ、等々を貪欲に追い求めることを決して否定はしませんが、“料理上手な女性”にもし巡り会うことが出来たら、“生涯の宝物”を得られることが出来るかも知れないと、人一倍慎重に相手との交際を進めて是非とも“胃袋婚”を実現させて欲しいと願っています。
今日も良い一日であります様に。