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凄腕店長のマネジメント術~光るところを見つけて成長へ 不安取り除きのびのびと

2020.09.22 03:00

今回登場するのは、ハウジング重兵衛成田ショールーム店で店長を務める杉本義弘さん(40)。店舗の売上高は前々期3億円、前期3億8500万円と右肩上がりの成長。部下が順調に成長できる環境作りと長所を生かすことで売り上げを伸ばし続けている。

▲ハウジング重兵衛(成田ショールーム店) 杉本義弘店長

2004年にハウジング重兵衛に入社。2017年に成田ショールーム店店長に就任した。



成田ショールーム店データ

営業7名、現場監督2名、設計1名、事務1名、人事1名、広報1名、ウェブデザイナー2名、自社職人3名

▲成田ショールーム外観



適材適所で長所を生かす

「1人がとてつもなくすごいというわけではなく、全員が成長して売り上げ目標を達成しています」と杉本店長は語る。ある新入社員のスタッフは、年間売上高が1年目は4000万円だったが、2年目は6000万円、今年は7000万円と右肩上がりで成長。また、2年前と比較して売上高が倍以上に伸びたスタッフもいる。

その成長の裏側には、スタッフの長所を生かしていることにある。例えば、昨年、台風の被害により案件が多かった時期には、テキパキ動くスタッフに現場へ行くよう指示したり、顧客の心をつかむのが上手いスタッフと同行して関係性の作り方を学ばせたりと、適材適所で働く事でその長所を生かしている。

「みんなの普段の様子や仕事ぶりから光るところを見つけることが大切です。他人の長所は自分より優れている部分だったりするので、部下にも尊敬の気持ちを持って接しています。店長である私もみんなに協力してもらうし、私もみんなに全力で協力するという関係性を大事にしたい」



悩み抱えない環境を作る

また、団結力やチーム力が強い環境もスタッフが成長できる大きな要因の一つだ。常にモチベーションを維持し、たとえ落ち込むことがあっても最後までやり遂げる強い心を持つには、環境が重要だという。

「チームみんなで目標を達成しようという意識が非常に強いです。スタッフの誰かが契約を取れたり、目標を達成したりしたらみんなで喜びますし、逆に誰かが失敗したり、モチベーションが下がったりしたらみんなでフォローしています」

例えば、いつもと様子が違うと思った場合、スタッフみんなで声をかけたり、励まし合ったりしている。また仕事関係での失敗などで落ち込んでいる場合、杉本店長が過去の失敗を話し、これからどうすれば良いかかを一緒に考えている。さらに、信頼しているから大丈夫という気持ちを伝えることも大切にしていると話す。



トラブルの共有が会社の財産に

スタッフがのびのび働ける環境を作りたいと話す杉本店長。その思いには、杉本店長の社歴が浅い頃、顧客からの指摘が怖くなり連絡が遅れたり、不安になったりして行動が遅くなり、また指摘を受けてしまうというマイナスのサイクルを経験したことが関係している。

「不安や不満に邪魔されず、お客様の満足のために一歩踏み出せる事が大切だと感じています」と杉本店長。マイナスの感情をできるだけ除き、顧客の満足のために集中できる環境をつくっている。

そのため、金曜日に店舗で行う会議では、案件の確認などはもちろん、知識がなくて分からない、段取りが取りづらい、トラブルを一人で抱えているなどの現在仕事をする上で滞っている部分を必ず確認。また会議では、今月の数字の確認の他、今期の店と個人の行動における目標も確認し直し、達成すればみんなで喜び、未達成であればやりきろうという意思の統一も行っている。

現場でのトラブルを共有する環境も大事にしている。同社は営工一貫のため、以前は現場のトラブルを個人で抱えて解決することが多かった。だが、小さなトラブルを共有することが会社の財産と捉えるようになり、報告しやすい環境を作っている。

「トラブルが起きた場合、事実確認はしても、その人に詰め寄らないし、人格を否定しないと決めています。そして、その人のことを諦めません。解決策を指示したり、一緒に解決しています。また、先輩が後輩に相談を受けたり、フォローしたりしているのをよく見かけるので、うちの店の良いところですね」

今後について杉本店長は「メンバーのみんながそれぞれ目標を達成して、成長へとつながるようにしていきたい。その結果地域一番のお店になって、そんなお店で働けて良かったと思えることを目指します。また、会社やお店、仕事が好きという誇りを持って働けるような店舗作りをしたいですね」と意気込みを語ってくれた。

▲成田ショールーム店のスタッフの皆さん



【杉本店長のマネジメント術】

1 スタッフの光るところを活かせる仕事を振る

スタッフの長所を見つけ、適材適所で働けるようにしている

2 悩みを抱えずのびのびと働ける環境を作る

スタッフのマイナスの感情をできるだけ取り除き、顧客の満足のために集中できる環境を作っている