七五調は心地良く聞こえる?
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9114550.html 【七五調は、なぜ心地良く聞こえるのですか?】 より
七五調は心地良く聞こえます。改まって考えてみたら、次の疑問が湧きました。
1.日本語だから、良く聞こえるのですか?(外国語ではどうですか?)
2.日本人だから、良く聞こえるのですか?(外国人にはどうですか?)
3.現代の人にとっては、古くから伝えられた七五調に慣れ親しんでいるせいで、良く聞こえるのですか? (慣れ親しんではいない人にはどうですか?) 教えて下さい
「三三七拍子」に関するQ&A: エバンゲリオンの三三七拍子について
A 回答
たしかに不思議ですね。下記サイトがご参考になるかもしれません。
http://home.wako.ac.jp/user/nonaka/mt/2010/11/wh …
中をごらんになっていただくほうが早いと思いますが、一部から孫引きさせていただくと、次のような記述があります。
【「短歌形式」とは、四・四・四・四・四の打拍を基本とし、五・七・五・七・七の音数を標準とする詩型である。各句とも、基本的には8音ぶんの音量をもつのです。そして、各句とも、8音に満たないぶんの音量が休止符となります。】
本来は八四調、ということのようで、そのひとつが「休止符」となった結果の七五調、ということのようです。
日本語は、一音一音がはっきりと一定間隔のリズムに乗って聞こえます。主に「2文字で1拍」のリズムです。
この性質から、七五調って、実は「四分の四拍子」なのです。
短歌だと、
「タカタカタン(1拍休み)、タカタカタカタン、タカタカタン(1拍休み)、(ン)タカタタカタカ、タカタカタカタン」というリズムで、
「四分の四拍子:♪♪♪♪♩(四分休符)|♪♪♪♪♪♪♩|♪♪♪♪♩(四分休符)|(八分休符)♪♪♪♪♪♪♪|♪♪♪♪♪♪♩」
のような感じです。(下の句の初めは、必ずこうなるわけではありませんが、こうするとちょっと変化が出ます)
全体として、結構、リズミカルで心地よい流れになります。
おそらく、日本語が分からない人にも、このリズム感は理解できると思いますよ。
ちなみに、応援団がよくやる「三三七拍子」も、「四分の四拍子」のリズムです。
「タンタンタン(ホイ)、タンタンタン(ホイ)、タンタンタンタン タンタンタン(ホイ)」
自分は前の回答のような説を知っていたわけではありませんが、日本の七五調のリズムは、西洋音楽の理論(要するに日本で現在出回っている大衆音楽の殆どの音楽理論)のリズムと同じであることは感じていました。
4/4拍子の8分音符を○、8分休符を×とするなら、俳句は
│○○○○○×××│○○○○○○○×│○○○○○×××│
のリズムです。で、実際のところ、西洋のクラシックやポップミュージックにおいても「│○○○○○×××│」や「│○○○○○○○×│」といったリズムは当たり前に使われますね。(個人的な見解ですが、前者は強い印象のリズムとして西洋音楽においても度々見られますが、後者は出現頻度はそう高くはない気もします。そういう意味で後者はより東洋音楽的な趣は強いかもしれません。)
外国人は自国語による俳句を学ぶ人もいるようですが(昔アメリカのある州では義務教育の必須とされていたとかなんとか・・)、彼等からすると俳句が「世界で最も簡潔で短い詩」であることは有名であっても、果たしてリズムについてのこの事実を自覚しているかはわかりません。(日本人の多くすらもそれを自覚していないでしょうから。)
ただ、日本人が日本式に俳句を読む場合は大抵(幼い頃そう学んだように)、前にあげたリズム「8分音符と8分休符」に基づいた読み方になると思います。(ただし、和歌や俳句が全盛だった時代に、こういった読み方がされていたのかは自分は知りません。)
音読されたそれらを外国人が聞いた時に、おそらく前で説明したように彼らが聞いたことがある「自分達の音楽」のようなリズムを、そこから感じることが出来るでしょうね。