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Dacora 35 C

2020.09.13 08:17

Made in W Germany の表記があります。Dacoraは、ドイツで比較的安価なカメラを製造していたメーカーのようです。

こちらは、1972年に会社が買収され製造終了する直前の最後のシリーズです。


プラパーツが多く使われて安価な感じですが、自社シャッターだったり底面にワインドがあったりでおもしろい。

中でも1番好きなところは、前面のレリーズボタンがエレベーターのボタンみたいでかわいいところ。

不具合箇所

■シャッターが押せない

■巻き上げが出来ない

■セルフタイマーの粘り

■フィルムカウンターのカバーが無い(自作か代替品探す)

■ボディに錆多い

■ファインダー、レンズ汚れ

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軍艦を開ける
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ファインダーしか入ってませんが、軍艦から開けていきます。


リワインドはネジ1本で外れます。

上面2本のネジと後ろの1本のネジ、横の裏蓋ロックのカニ目(カニ目は順ネジ)を外すと軍艦部分を持ち上げられます。

シューと横のネジ基部リード線が繋がっているので、ハンダを外しておきます。

プラスチックのファインダーカバーを外し、ファインダー内を清掃します。

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シャッターを開ける
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シャッターを開けて、セルフタイマーの粘り取りとレリーズ出来ない理由を探ります。


銘板ねじ込みではなく、接着剤でくっついていたので隙間にドライバーを差し込み持ち上げます。

距離環のネジ3本を外すと、前玉を外すことができます。


その下のシャッタースピード切替環、真ん中のカニ目で中玉を外します。

シャッタースピード切替環の下にクリック感の為のベアリングボールが入っています。無くさない様に。

シャッター内を直接操作するとシャッターは切れます。

シャッターが切れないのはレリーズボタン付近と、リンク部分に原因がありそう。


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シャッターユニットを外す
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レリーズ部分を見る為、シャッターユニットをボディから分離します。


前の貼り革をベンジン等を使って剥がします。

ネジ4本が見えたら、外します。


底面カバーも邪魔なので外します。巻き上げが動かない原因もみてみます。


ワインドノブの貼り革を剥がしネジ3本を外します。

両サイド2本のネジを外すと、底面カバー外れます。

巻き止めロック解除したら、ワインドまわりました。

シャッターが切れない為、巻き止め解除出来ず巻き上げノブが回らなかったみたい。


まだレリーズは出来ないので分解進めます。


底面カバー外した時、なんかパーツが落ちてきた。
フィルムカウンターカバーだ!ラッキー作らなくてすんだ。


シャッターユニットを本体から抜く際、巻き止めロック付近にシャッター金具が引っかかるので、斜めに抜きます。

軍艦部に伸びたリード線を穴から抜くと、シャッターユニットはボディから分離できます。

金具と後玉を外します。

構造を見ていて、レリーズ出来ない理由分かりました。


レリーズリンク金具が変形して、シャッターを押し切る前に外れてしまうみたい。

金具の変形を戻すと、ボタンでレリーズ出来る様になりました。(⌒▽⌒)

背面の板も少し外しにくいので、上側から下のチャージ穴へ順に抜いていきます。

これで、絞りとシャッター羽だけのシャッターユニットに分離出来ました。


セルフタイマーの粘りを取りたいのですが、自社シャッターは参考文献が少なく戻せなくなるので分解したくありません。

ズルしてこのままベンジンにつけて、セルフとシャッターを切りまくります。


これで、セルフタイマー、シャッター共に快調になりました。


残り作業のサビ取りをして、最後に無限遠を出して終わります。