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Du må tro på våren. (You Must Believe In Spring.)

2020.09.14 13:28

ビル・エヴァンスの最晩年に発売されたYou Must Believe In Springです。

この枯れる寸前の美は心象的には冬に思えます。アルバムタイトルは「春を信じて、絶対!」っていう感じでしょうか。

でも、私にはその前に「冬の苦を思い知れ。絶対!」っていうフレーズがないといけないって思うんです。

Du må streve om vinteren. = You must struggle in Winter.

クラシック音楽で言うと、Mahlerは常に春の訪れを恋い焦がれていたって歴史家は書いています。どんなにこの秋の寂しさと冬の辛さがあろうとも、それを耐え忍んで、春はまたやってくる。最後の歌唱付き交響曲「大地の歌」にも"Der Lenz ist da!"「春はきたれり!」って言うフレーズがあります。マーラーはいう。春は何回もやってくる。これには相当影響を受けました。BrahmsにもBrucknerにもこの耐え忍んだ後に来る春の概念はMahlerほど明快ではなかった。

いや、Beethovenですら、耐え忍んだ先の勝利こそあったけれど「春」って言う概念とはちょっと違うような気がするんです。

もっと言えば、Mozartですら、心の素直さと仄暗い悲しさはあるけれど、「春」の喜びとはちょっと違うような。

Schubertの音楽に多様な曲のメインテーマに「春」らしさは感じます。

話は変わって、14歳下の大阪、豊中市でワイン(オセアニア)の輸入販売をしているBさんの会社が扱うオーストラリアにあるタスマニアGINを今晩、ビル・エバンスを聴きながらレモン果汁とロックをしみじみ味わいつつこのアルバムが合うよなぁって思って聴いております。

彼の会社はNew ZealandのMahiの代理店でもあります。Mahiのピノは何回でもいただきたい。ちょっと話はそれました。