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©関愛子

あの夜のまるけと現在進行形。

2020.09.15 01:18

2年前の9月15日。


私は、この日を境に、「なにもつくらない」事をやめた。


自分の中にある有象無象を、公開することを、

それに伴い生じる一切に、向き合うことを覚悟した。


私は、アーティストと呼ばれることへの怖れを捨てた。





もう変わることもないと思っていた私の人生が、一変した日。


ヘンテコな私を理解してくれた人と

ヘンテコな私だけが理解できた人


心のともと慕っていた、大切な2人の大人が同時にいなくなって、


私が30余年かけて踏んで慣らして固めてきた地面に、

いとも容易く、穴が空いた。


その穴から、洪水のように噴き出しはじめた

あんなものやこんなものを涙目で眺めるうちに、


私はそれらを掴みたくなった。

掴んで、もう一度眺めたくなった。

眺めて、記憶に鮮明に刻みたいと思った。

いつか自分の体も動かせなくなったその時に、

その記憶を咀嚼する楽しみを、悲しみを、

生きたことの喜びを証を、感受できるように。


私は今、自らの地底の水脈から

なお噴き出している天然の噴泉の中に手を入れて、

とりわけ大きなものを、取り出し、並べている。


過去を眺めて、未来へ想いを馳せる。

過去から未来への動線上に、あるはずの、今、を、見るには

刻は、速く流れすぎる。


それは、幻になったあの夜のまるけから、現在進行形。


「現在進行形」それは、

この現象が、今なお継続中であり、完了していない、という表現形式。