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司法書士田中康雅事務所(川崎市麻生区新百合ヶ丘稲城市の相続手続登記相談)

遺言の効能と注意事項

2020.09.16 02:16

遺言がなければ、

子はみな平等の法定相続分。

しかも相続人全員での遺産分割協議が必要。

話し合いができればなんの問題もないのですけどね。


まったく音信普通の子がいたり、

不義理な子がいて、

世話になった子に少しでも多く残したい。

こんなケースよくあります。


そこで、

遺言を書きましょう。

となるわけです。


遺言を書いた瞬間に、

包括遺贈を除き遺産分割協議は不要になるし、

たとえば、

相続人が子の場合、

まったくもらわない人が請求できる金額は、

法定相続分の半分まで下がります。

(遺留分侵害額請求権)


でも逆にいえば、

どんな遺言であっても、

絶対認められる権利があります。

それが上記の遺留分侵害額請求権。

(兄弟姉妹除く)

(直系尊属のみは最大相続財産の1/3)

この請求権のやっかいなことは、

金額を要求できてしまうところです。




もし世話になった子に現金を

多く残したいのなら、

少しでも、先ほどの遺留分侵害額請求金額

を減らすことが大事です。


たとえば、

換金性の乏しい不動産を相手に相続させるなど。

そうすることによって請求額が減らせます。


管理料がかかるほとんどいかない別荘地。

不整形な土地。

山林、荒れ地等・・・。


ただ、問題になってくるのは、

時価がいくらかということ。


以上は不動産を複数お持ちの場合のお話。



自宅と現預金が相続財産

という場合は?



生前贈与をする。

生命保険を活用する。

といった方法論もなくはないですが、

100%遺留分侵害額請求権を

排除できるとはかぎりません。


生前贈与と遺留分の関係についてはこちら

生命保険と遺留分との関係についてはこちら


したがって

遺言は下記効能及び注意事項をお読みになり、

正しくご活用ください。


遺言の効能

1 遺産分割協議が不要になる(包括遺贈除く)

2 遺言のとおりの手続きが完了する。


注意事項

*上記は全財産に関し遺言が有効な場合に限ります

*遺言執行者が必要な場合がございます

*他の相続人から遺留分侵害額請求を最大

 で法定相続分の半分請求される場合があります

*遺言の作成時、遺言手続き時、相続の専門家に

 ご相談をされることをおすすめいたします。



司法書士田中康雅事務所