クラブ開設、祝13周年。
2007年9月16日(日)、フィギュアフォークラブとして記念すべき第1回目の練習を青山で開催しました。蝉がまだ鳴いていて、厳しい残暑であったことを記憶しています。一番記憶しているのは、少数のためレスリングマットの設営に1時間ほどかかり、設営後にみんなが汗びっしょりヘトヘトになり、すでに練習が終わったような気持ちになったことです。絶対に忘れません。今では驚くことに数分で設営・清掃が完了する素晴らしいチームワークです。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、特にレスリングという対人競技かつ室内競技では様々な対策が求められることとなりました。クラブとしての感染予防ガイドラインを制定し、毎回の練習での検温記録、毎日の選手による体調管理表記録など、これまでとは全く”新しい活動様式”に切り替えなければなりませんでした。活動においても、活動自粛→オンライントレーニング→ランニング練習→マットでの個人練習→3人固定の練習→10人固定の練習、そして現在は固定解除での練習(但し出稽古受入なし)と段階を経て、活動してまいりました。
まだ新型コロナウイルス感染症は終息しておらず、立ち止まって後ろを振り返るべきではないかもしれませんが、この機にこれまでの経緯を振り返ると、クラブとしての役割について今一度整理することができました。
汗びっしょりになってマットを設営すること、練習後の少しの合間の楽しいおふざけ、練習中にチームメイトからの応援、「今日練習いやだなぁ」と思う気持ち、練習終わって「おなかすいた!」と思う気持ち、時には「汗臭いなぁ」と思ってしまう気持ち(笑)、監督やコーチの話が長くて足が痺れてしまう状況、たくさんの失敗、ちょっとの成功、挫折に感じること、プレッシャー・・・これらの”当たり前”だった光景が、コロナ禍において一度は失いかけました。そして、様々な段階を経て、取り戻してきました。レスリングの活動を通じて「共栄共存」を学ぶことにあるのだと思います。自分と違った価値観や考えや状況を受け入れられること、決められたルールやマナーやモラルやスポーツマンシップを順守できること、活動が出来る事への感謝を持てること、そして人と人とが関係することで学べる沢山のことをレスリングを通じて、ともに学んでいきたいと考えています。
緊急事態宣言が発令された2020年5月、正直、クラブの運営にも不安がありました。寝れない日々もありました。正直、まだまだ不安な気持ちは払しょくできません。しかし、改めてこのコロナ禍で感じたことがあります。それは「たくさんのご理解とご協力」です。フィギュアフォークラブは沢山の会員の皆様で成り立ちます。それだけ沢山の考えや価値観や状況があります。このコロナ禍でガイドラインを制定した際、きちんと会員の皆様が真摯にご協力いただいたことを思い返すと涙が出てきます。
活動を再開し、これまで以上に保護者にもご協力頂き、清掃や感染対策にご協力いただきました。選手達にも毎日の検温にご協力頂いています。指導者達と話し合い、クラブのニーズに合わせた活動を展開し、オンラインの定期導入なども対応いただきました。書ききれないほどの沢山のご理解とご協力に「頑張ろう!」という気持ちに背中を押していただきました。本当にありがとうございます。
まだまだ新型コロナウイルス感染症はゼロリスクとは到底言えません。クラブとして感染予防対策をとりつつ、選手個人でも引き続き、体調管理や感染予防に努めていただきたく存じます。これからも選手たちが安心安全にレスリングが出来る環境を築けるよう努めてまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
フィギュアフォークラブ
監督 本多尚基