サンガッロ・リッチ・サッケッティ宮 Palazzo Ricci-Sacchetti
ローマ・ジュリア通り66番地のサッケッティ宮(Palazzo Ricci-Sacchetti)は、アントニオ・ダ・サンガッロ・イル・ジョーヴァネ設計で自身のために建てた邸宅。
歴史
サン・ビアジョ教会の畑だった場所を建築家アントニオ・ダ・サンガッロ・イル・ジョーヴァネが自身の家として土地を買い、1542年に建物は完成したが、1546年に彼は亡くなったため、数年しか住んでない。1552年にアントニオの息子のオラツィオの手に渡り、モンテプルチャーノの枢機卿ジョヴァンニ・リッチに売られた。ナンニ・ディ・バッチョ・ビジョ(Nanni di Baccio Bigio)設計で改修・増築。5年後、テッラノーヴァのトンマーゾ・マリーノの手に。そして、またリッチ家に売り戻され。。。(略)。。。Tiberio Ceuliの死後、 16世紀、ローマへ移住したサッケッティ家へ。
ファサード
★ 建築家サン・ガッロの家
ファサード2階の装飾窓の下に”建築家サン・ガッロの家 1543年(Domus Antonii Sangalli Architecti MDXLIII)”という意味の碑文がある。
★ 膝まづいた窓
ファサード1階の窓は珍しい”膝まづいた窓”と呼ばれる。
現在でもvicolo del Cefoloにチェウリ家(Ceuli)の紋章がある。
中庭とイタリア式庭園
中央扉を抜けると小さな中庭があり、テヴェレ川側には、イタリア式庭園がある。
回廊内の装飾品には、1400年代の聖母子のイコン、その下の石棺は3世紀頃の彫刻で、セプティミウス・セウェルス皇帝の生涯のワンシーンを彫ったもの。
建物内
ピエトロ・ダ・コルトーナらのフレスコ画がある。
2階
2階の枢機卿の大広間『地球儀の間』には、1553年、フィレンツェ出身のマニエリズム画家フランチェスコ・サルヴィアーティの代表作フレスコ画『ダヴィデ伝』がある。
大広間のフランチェスコ・サルヴィアーティのフレスコ画『Allegoria dell'Occasione』1553-1555(一部)
大広間のフランチェスコ・サルヴィアーティのフレスコ画『Davide danza di fronte all'Arca dell'Alleanza alla presenza di Mikal』
★ イルカと天使の噴水
ジュリア通り沿いのサッケッティ宮の建物に、イルカと天使の噴水がある。
詳しくは下のページへ。
パオロ・ソレンティーノ監督による2013年の映画『グレート・ビューティー/追憶のローマ』のロケ地として使われた。
ブログ
2018.06
参考