【社長通信】地震・雷・火事・コロナ
続けざまに西日本を襲った台風9号そして超大型の台風10号だったが、記録的な猛暑も風と共に去りぬ、ではないが台風一過、心なしか秋の気配が感じられる今日この頃である。
山口でも最大風速40メートルの予報に避難指示が出され、少なくない人々が命を守る行動を取ったとのこと。メディアによる警告が大げさ過ぎるようにも感じられたが、結果的にこれが功を奏したとの評価である。
猛暑にしろ、台風にしろこれらは異常気象によるものといわれるが、その原因は地球の温暖化にある。地球温暖化防止のための「パリ協定」では、産業革命以降の気温の上昇を2℃以下に抑えることを目標としているが、主要国のエゴによりその達成が危ぶまれている。
日本では古来より怖いモノの代名詞として「地震・雷・火事・親父」といわれていたが、いまは親父の権威が失墜し姿の見えないコロナがその対象になったようだ。各国でワクチンの開発が急がれているが未だ確たる目途が立たず、ウイズ・コロナで共生の道を歩むしかない。世にいう「新しい日常」の模索である。時代は大きな曲がり角に来ているようだ。
それにしてもアメリカ西海岸の山火事は何とも凄惨である。
記録的な熱波と干ばつに見舞われたカリフォルニア州、8月半ばに約1万4千の落雷が起き、各地で大きな山火事が発生した。現在も大規模なものだけで30近い山火事が続いているという。焼失面積は東京都の6倍近い1万2500平方キロに達した。サンフランシスコ周辺では空が煙に覆われて薄暗くなり、一帯がオレンジ色に染まる「火星のような」光景が広がった、とCNNが伝えていた。カリフォルニア州と同じ西海岸のオレゴン州やワシントン州でも山火事が発生し、強風にあおられ火勢が一気に強まり家屋も多数消失した。消火活動は難航しているという。
因みに、南半球のオーストラリアでは昨年12月に山火事が発生し、甚大な被害を被った。オーストラリアに特有のコアラは生息数の約半数が犠牲になり、絶滅が危惧されるというニュースには胸が痛んだ。地球に温暖化をもたらす化石燃料の石炭がオーストラリアの主要輸出品になっているが、なんとも皮肉なめぐりあわせのように思える。
ところでアメリカではいま激しい火花が散っている。
アメリカフアーストの再選を狙う現職の大統領・トランプと各国との協調を目指す民主党のバイデン候補との一騎打ち。コロナ禍のなかフェイクニュースで世論を煽り、トランプが選挙結果を受け容れないのではないかと危惧される状況に民主主義国・アメリカの危機を感じる。そして世界の指導者がそれぞれに独裁色を強める現状は地球の持続可能性に疑問符を突き付ける。
最後になったが、この9月はわが社の決算月である。コロナ禍の影響も軽微で前期を上回る想定通りの決算になりそうだ。
これも「一味同心」一人ひとりが警備業務を自らの天職として誠心誠意取り組んできた成果である。みなさんの汗の結晶であり、しっかりと報いたい。
今後更に経営基盤の強化に努め次なるステージへと歩を進めていく。
みなさんのご理解とご協力を切にお願いします。
代表取締役 加藤慶昭(2020年9月16日)