【18番】女性の気持ちを上手に詠んで人気になった!!藤原敏行!! 2020.09.20 00:10 ジャンル:恋時代:平安時代 超要約:夜中に来い歌の意味(子ども向け):夢でさえなかなか会えない。まわりが気になるの?歌の意味:住之江の岸に寄せる波の「寄る」という言葉ではないけれど、夜でさえ、夢の中で私のもとへ通う道でさえ、どうしてあなたはこんなに人目を避けて出てきてくれないのでしょうか。☟この首に関するクイズQ 百人一首が詠まれていた平安時代は、夫婦はいっしょに住んでいたか? A ✖ 夫は妻の住んでいる家(やしき)を夜たずね、朝帰るという、 「通い婚(かよいこん)」が普通。 デートも、昼間男女が会うことはなく、夜に彼女の家を訪ねるのが普通だった。👇語呂合わせ(覚え方) この歌は、「歌合(うたあわせ)」で披露されたものです。歌合というのは、左右に分かれて、和歌を一首ずつ組み合わせ、勝ち負けを判定する遊びで、当時の貴族の間で流行していました。 また、この歌は、作者が女性の立場になって詠んだものです。その歌が人気になる程、平安時代の人々は、「恋」を楽しんだ、と言うことができるかも知れません。 「夢の通い路(かよひぢ)」という言葉には、人に知られてはいけない恋をしてしまったが、せめて夢の中ででも会いたいという「願い」が込められています。 さて、歌の舞台となった「すみの江」は、現在の大阪府大阪市住吉区の近くの海辺です。現在の住之江区はその隣になります。住吉の海岸は平安時代には松の林が続く砂浜だったようですが、現在では埋め立て地になっています。 作者の藤原敏行(ふじわらのとしゆき)は、三十六歌仙の1人で、和歌のほかに、書道にも優れていたそうです。「小野道風(おののとうふう)は 空海と並ぶ書家と褒めた」という伝説が残っています。京都の神護寺(じんごじ)の梵鐘(ぼんしょう)は、藤原敏行が書いたそうです。