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「不易流行」・「温故知新」

2020.09.21 14:08

https://eigobu.jp/magazine/fuekiryuukou  【「不易流行」の意味とビジネスでの使い方、類語「温故知新」との違いを例文付きで解説】 より

「不易流行(ふえきりゅうこう)」とは蕉風俳諧の理念の一つで、「決して変わることのない不易性と絶えず変化し続ける流行性は本質的に同じである」という意味。転じて、ビジネスシーンなどで「古いも新しいも共に大切」という意味で使う。「不易」は、時代を通じて変わらないの意。「流行」は、一時的に世間ではやるの意。

「不易流行」の意味

「不易流行」の読み方は「ふえきりゅうこう」です。

「不易流行」の意味は、「いつまでも変わらない本質的な物を大切にしながらも、新しい変化も取り入れること」です。

元々は俳諧理念ですが、現在では芸術分野やビジネスシーンなどで広く受け入れられている考え方です。

「不易」の意味は「いつまでも変わらないこと」で、「流行」は「一時的なはやり」です。

「不易」と「流行」は反対語ですが、どちらも大切であるという意味の四字熟語です。

「不易流行」の語源由来

「不易流行」の語源は、蕉風俳諧の理念に由来します。

蕉風俳諧とは、俳人の松尾芭蕉と蕉門(松尾芭蕉の門人)が従う作風のことです。

いつまでも変わらない本質的な感動である「不易」の中に、たえず新味を求めて流動する「流行」を取り入れていくことが「不易」の本質だ、という考え方です。

「不易」とは永久性を獲得した「流行」であり、どちらも根本的には同一であるという概念が根底にあります。

変わらないものを守るための唯一の方法は変わり続けることだ、という逆説的な考え方です。

「不易流行」の使い方と例文

「古くからある本質的な不易性と絶えず進展・流動する流行性は根本的に同一だ」というのが俳諧心理ですが、ビジネスシーンでは、よりシンプルに「古いも新しいも両方大切だ」というニュアンスで使われます。

企業理念や教育現場での校訓、座右の銘としても「不易流行」は人気です。

企業が不易流行であるということは、創業者の思いや企業の存在意義(=不易)などは大切にしつつ、事業内容や戦略など(=流行)は時代に応じて変化させていくことが必要であるということです。

つまり、企業が長期間存続するためには、「不易」も「流行」もどちらも欠かせないということです。

「不易流行」の主な言い回しは、

・不易流行の理念・不易流行の精神・不易流行の考え方・不易流行な性格などがあります。

例文

・創業者の理念を守りつつ、新しいことにも挑戦しつづける不易流行の精神が大切だ。

・このグローバルな時代を生き抜くには、不易流行な考え方をもつ必要がある。

「不易流行」の類語「温故知新」との違い

「不易流行」の類語に「温故知新」があります。読み方は「おんこちしん」です。

「温故知新」の意味は、「昔のことをよく調べ、そこから新しい見解や知識を得ること」です。新しいものを生み出すためには、これまでの歴史や知恵、慣習などを学ばなければいけないということです。「不易流行」も「温故知新」も「昔も今も大切だ」という観点では同一の意味合いがあります。

これらの違いですが、最先端であるために過去に重きをおくのが「温故知新」で、古くからある本質的なものを守るために新しいものに重きをおくのが「不易流行」です。

つまり、どちらも注力の仕方が逆です。

「不易流行」の対義語

「不易流行」の対義語は2種類あります。

「常に古いということ」または「古いものだけが良い」と言った意味の対義語は、

・万代不易・万世不易・千古不易などです。

「不易」の意味は、先程もご紹介したように「いつまでも変わらないこと」です。

「万代」「万世」「千古」は「永久」という意味があります。

「新しいもの、新しいものだけ良い」という意味の対義語は、「一時流行」です。

意味は、「その時々の世の中の好みに応じた一時的な新しさ」です。

「不易流行」の英語

「不易流行」を直訳した英語表現はありません。

なぜなら「不易流行」は、日本の俳諧理念に基づいた言葉だからです。

「不易流行」の直訳ではありませんが、「古きを捨て新しきを得る」というニュアンスで使う英語表現に「Out with the old, in with the new」があります。

「不易」という意味での英語表現は、・immutability・eternalなどを使います。

「流行」という意味での英語表現は、・fluidity・transitoryなどを使います。

よって、「不易流行」のニュアンスを伝える時は、「不易」と「流行」を意味する英語を組み合わせて伝える必要があります。

「Let’s clear out the old stuff. I’d like to start the New Year with a tidy office.」 「Yeah. We can say ‘out with the old, in with the new’. 」

「古いものを捨てよう。きれいなオフィスで新年を迎えたいんだ」「そうだね。”得るは捨つるにあり”だね。」

Haiku is fluid and transitory while also being eternal and immutable.

俳句は流動的で一過性のものであると同時に、永遠のものであり、不変のものでもあります(=不易流行)。

まとめ

いかがでしたか?「不易流行」について理解出来たでしょうか?

✔読み方は「ふえきりゅうこう」

✔意味は「いつまでも変わらない本質的な物を大切にしながらも、新しい変化も取り入れること」

✔「古いも新しいも両方大切だ」というニュアンスで使う

✔類語は「温故知新」

✔対義語は「万代不易」「千古不易」「一時流行」など


http://www.tt.rim.or.jp/~ogiue/essay/math.html  【「無用の用」と「不易流行」】 より

『老子』に「無用の用」という概念があります。一見役に立たないと思われるものが実は大きな役割を果たしているという意味です。『荘子』にも同じ趣旨の話があり、次のような問答が載っています。

恵子「あなたの話は役に立たない」

荘子「無用ということを知って、はじめて有用について語ることができる。大地は広大だが、人間が使っているのは足で踏んでいる部分だけである。だからといって、足が踏んでいる土地だけを残して周囲を黄泉まで掘り下げたとしたら、人はそれでもその土地を有用だと言うだろうか」

恵子「それでは役に立たない」

荘子「一見役に立たないように見えるものが実は役に立っているということが、はっきりしたであろう」

 激動の時代を生きていく上で是非覚えておきたい言葉がもうひとつあります。「不易流行」:松尾芭蕉が『奥の細道』の旅の間に体得した概念です。「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」即ち「不変の真理を知らなければ基礎が確立せず、変化を知らなければ新たな進展がない」、しかも「その本は一つなり」即ち「両者の根本は一つ」であるというものです。「不易」は変わらないこと、即ちどんなに世の中が変化し状況が変わっても絶対に変わらないもの、変えてはいけないものということで、「不変の真理」を意味します。逆に、「流行」は変わるもの、社会や状況の変化に従ってどんどん変わっていくもの、あるいは変えていかなければならないもののことです。「不易流行」は俳諧に対して説かれた概念ですが、学問や文化や人間形成にもそのまま当てはめることができます。

 人類は誕生以来「知」を獲得し続けてきました。「万物は流転する」(ヘラクレイトス)、「諸行無常」(仏教)、「逝く者はかくの如きか、昼夜を舎かず」(論語)、「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」(鴨長明)など先哲の名言が示すように、森羅万象は時々刻々変化即ち「流行」しますから「知」は絶えず更新されていきますが、先人達はその中から「不易」即ち「不変の真理」を抽出してきました。その「不易」を基礎として、刻々と「流行」する森羅万象を捉えることにより新たな「知」が獲得され、更にその中から「不易」が抽出されていきます。「不易」は「流行」の中にあり「流行」が「不易」を生み出す、この「不易流行」システムによって学問や文化が発展してきました。一人ひとりの人間も「不易」と「流行」の狭間で成長していきます。

 昨今は、「不易」より「流行」が重視される風潮が顕著です。社会、特に企業からは「即戦力になる人材」や「直ぐに役に立つ知識」が期待されるようになりました。しかし、「即戦力になる人材」は往々にして基礎がしっかりしていないために寿命が短いことが多く、「直ぐに役に立つ知識」は今日、明日は役に立っても明後日には陳腐化します。

 激動する現代、目先の価値観にとらわれ、短絡的に実用的なものを求めがちですが、このような時期だからこそ「無用の用」や「不易流行」の意味をじっくりと考えてみたいものです。


森羅万象は時々刻々変化即ち「流行」 その流転の中に「不易」即ち「不変の真理」を抽出して詠むことと言えるのでしょうか??


https://chewy.jp/businessmanner/33605/  【温故知新とは?意味や語源、使い方・例文、「不易流行」との違いも解説!】 より

温故知新とは『昔学んだことを探究し、新たに知識を得ること』

上司 我が社の新しい商品開発をするのに温故知新の精神が大切だといっておきます。

新人…温故知新ってなんですか?

先輩 あなた、またこんな素敵な四字熟語を知らないのね、一緒に意味を調べていきましょう。

新人 いつもありがとうございます!先輩!!

『温故知新』とは「おんこちしん」と読みます。意味は『昔に学んだことを探究して、新しい知識を得る』ことです。上記のような会話で使われることがある四字熟語ですね。

この記事では温故知新の正しい意味と使い方、英語表記などを解説します。素敵な言葉ですので、しっかりと覚えてくださいね。

温故知新の意味をチェック

温故知新とは前述のとおり『古きを学び、新しい解釈を習得する』という意味です。それではもう少し深く意味について解説していきます。

温故知新の訓読みとは?

温故知新を「おんこちしん」と読むのは音読みです。では訓読みに直すとどのようになるのでしょうか。温故知新の訓読みは「故きを温ね新しきを知る(ふるきをたずねあたらしきをしる)」と読みます。

そもそも訓読みとは「送り仮名をつけたり、単独でも意味が伝わったりする読み方」のことです。一方、音読みとは「古来中国の発音をもとにしており、聞いただけでは意味が伝わらない読み方」をいいます。

そのため温故知新は「音読み:おんこちしん」となり「訓読み:故きを温ね新しきを知る」と読まれているのです。温故知新を訓読みしてみると、おのずと四字熟語の意味がわかりますね。

温故知新の語源

温故知新の語源について解説します。

温」には皆さんが知っているとおり「あたたかい」という意味もありますが、そのほかにも「たずねる・おさらいする」という意味が含まれているのです。「故」は「昔から・以前・古い」などの意味があります。

そして「知」はそのまま「しる」という意味です。「新」もそのままの意味で「あたらしい」を表しています。この4つの漢字が組み合わさってできた言葉が『温故知新』という四字熟語というわけです。

由来は哲学者・孔子の言葉

温故知新の由来を語るには、まず中国の孔子(こうし)という人物を知らなければなりません。孔子は約3,000人もの弟子をつけていた哲学者・思想家です。その孔子がたくさんの弟子たちとの語録をまとめたものが、中国大古典の四書「論語」になります。

この論語のなかの「為政(いせい)」という2番目の章で、孔子が「人の師(先生)となるのに相応しい資格」を述べました。それが「温故而知新、可以為師矣」という言葉です。

これはつまり「昔のことを学び新しい知識を得ることができたならば、人を教える立場(師)になれるだろう」といい換えることができます。これが『温故知新』の言葉の由来です。

新人 温故知新って聞いただけでは意味がわかりませんでしたが、これを訓読みしてみるとわかりやすいですね!

温故知新の英語表記

温故知新は日本独自の四字熟語のため、ぴったりに当てはまる英語表記は存在しません。ここでは温故知新と同じような意味になる英文を紹介します。

例文

She that would know what shall be, must consider what has been.

彼女がどうなるか知りたければどうであったかを考えなければならない。

As for her, a new thought is got from the past by learning.

過去から学ぶことで、彼女は新しい考えを得られる。

温故知新と不易流行の違い

温故知新とよく間違えられる四字熟語に「不易流行(ふえきりゅうこう)」という言葉があります。この2つはよく意味を知れば、まったく異なる言葉だと理解できるはずです。

温故知新は先にも説明したとおり『古きを学び、新しきを得る』という意味でしたね。一方、不易流行とは「永遠に変わらないものやことを忘れずに、新しいものやこと、変化も同時に取り入れていくこと」という意味です。

つまり温故知新は古い知識をおさらいして新しい知識を得ることで、不易流行とは変わらないものと変わるもののバランスの大切さを謳っています。両者とも新旧の事柄を切り離すことはできないという意味を持っていますが、ニュアンスが異なるためしっかりと覚えておきましょう。

温故知新の使い方・例文

最後に温故知新の正しい言葉の使い方を、2つの例文で紹介します。

例文1

先輩 あなたはうっかりミスが多いから私たち先輩の仕事のやり方を参考にしてね!

新人 はい!温故知新で先輩たちのことをよく観察して自分なりの方法を見つけていきます。

例文2

上司 私は『温故知新』を座右の銘にしているよ。

新人 それはいいですね!俺も何か座右の銘を見つけたいな。

温故知新の精神でさまざまなことを学んでいこう

これまでに紹介したように、温故知新とは『昔学んだことを深く学び返して、新しい知識を習得する』という意味でした。これは勉学に励む人やビジネスマンなど、さまざまな人におすすめしたい考え方です。語源や由来までを理解すると、さらに使うタイミングをつかめるようになるかもしれません。ぜひ温故知新の精神で多くのことを学んでくださいね。