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膀胱経

2020.09.23 22:47

経絡の中でも膀胱経を観察すると面白いことがわかります。


左膝の痛みを訴えて来院した人ですが、膀胱経を触ってみると、背中の体表面には、経絡の反応はありません。いわゆる膀胱経の一行線、二行線の部位には経絡らしきものがないのです。もちろん、深部には経絡が存在しているのが確認できます。 


このような場合、背中に鍼を打っても、症状が改善することはないでしょう。少なくとも経絡に響かせるような症状の改善の仕方はしません。 鍼を打って背中が気持ちいいというようなことはあるかも分かりませんが、痛みや症状に直接関係する作用をするものではありません。 


膀胱経が深く潜った形で存在しているので、届かないということだと思います。逆に言えば末端に強く現れた経絡の異常反応のために、背中の膀胱経の反応が深く潜り込んだと考えられます。

エネルギー保存の法則のように、一人の身体の中では、エネルギーは一定で変化せず、どこかが強くなれば、どこかが弱くなるという現象があるのだと思います。


つまり他の部位を刺激した方が効果的だと考えられます。それでは背部の膀胱経の反応は体表面には出てこないのかと言うと、そうではありません。仙骨の辺りでは膀胱経の反応が強く出てきていました。また後頸部や後頭部のあたりでも膀胱経の反応は強く現れています。末端の上下だけが強くでているということです。  

異常を起こすと、一つの経路で深いところと浅いところが脈打つような形で異常反応がでてきます。経絡は、教科書に書かれたような線上に現れるのではなく、立体として現れてくるということです。


特に異常経脉の場合、波打つような感じで出てきますので、横揺れや縦揺れがあるということです。「気」という目に見えないエネルギーの通る道とされている訳ですから当然だろうと思います。

目には見えませんが、電気の流れの直流と交流みたいな関係もあるかもわかりません。自然界の話しなので、きっと経絡も同様なんだろうなと思います。 経絡は、幅も広くなったり細くなったりします。それがシーソーのように波打っているわけです。面白いと思いませんか? 


そんな経絡を触ってみたいと思いませんか?

今までの見方を変えて経絡を触診し、実感するのを繰り返していけば、経絡の存在を否定する必要もないとわかるはずです。

その為には、しっかりとした思い込みが必要ということです。