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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

30年戦争17-ポルトガル反乱

2020.09.24 08:38

結局戦争はまた泥沼化してゆく。ここで効いてくるのが金の問題。フランスでは1635年の支出は30年の4倍にも達している。しかしフランスは中央集権が進み、「税金大国」と呼ばれる。ともかく間接税をはじめ、いろんな税金をつくるのが上手なのだ。そして金融家が徴税請負人となった。

ところがスペインは未だにカスティーリャとアラゴン連合王国の上にポルトガルが加わる。しかもカスティーリャでも聖職者などの免税措置があり抜け穴が大きい。宰相オリバーレスはスペインの中央集権化を推進しようとする。しかしこれが大きな反発を招く。

1637年ポルトガルのエヴォラで徴税人の家が焼討されて反乱が起きた。ポルトガル貴族達は傍観するばかりで、翌年スペインから軍を派遣して鎮圧するハメとなった。結局首謀者を処刑しただけであとは大恩赦。スペインへの反発はくすぶることとなった。

さらにアラゴンのカタルーニャが戦争の前線となった。39年7月、サルセス要塞があっさり仏軍に降伏した。バスク地方の仏軍侵攻は厳と戦ってるのに何事じゃと双方の非難合戦となる。オリバーレスは強引に、カスティーリャ軍をカタルーニャに入れて反攻しようとしたが、これが反乱の基となる。

下はエヴォラ駅の反乱記念タイル絵