Bob先生書き下ろし本の一部 追加公開❗️
外国語を習うのに日本人がぶつかる10の壁とその乗り越え方「効果的な勉強方法」の一部を追加でご紹介します(^^)
▼結論の章
『私達のフロンティア・スピリット(開拓者精神)の象徴としての’IO’ 』
〜外国語を学ぶ事を…実存主義的、天文物理学的、芸術的、古人類学的な観点から見てみましょう!〜
の抜粋:
🎸美しさは存在している。
私たちは計り知れない美しさと謎に囲まれているし、計り知れない美しさと謎で構成されている。
音楽愛好家がバッハやヴィヴァルディを聴いて鳥肌が立ったり、ハードロックの大ファンが AC/DC かアイアン・メイデンを聴いて、エアギターを掴んでロックンロールの波に乗ったりしたら、音楽を聴く人はアーティストと”連関”儀式に入る。
アーティストもファンも個人的に存在しているし、2人とも地球と宇宙全体の本質的な一部としても存在している。「美しい」「カッコいい」ってよく言われる何かを聴いて、不思議な繋がりを経験する。でも「美しい」と「カッコいい」はただの単語です。しかも、どっちも意味がしっかりしていない単語ですね? 音楽を聴く時 (あと、すべてのアートを鑑賞する時) は、時々、言葉を超越する何かを感じさせられます。「何か」も、もちろん、最も曖昧な意味の単語だけど言葉を超越する謎について話すのに完璧な単語はないでしょう。
人間が生み出した物の中で言語は最も重要な創造物だと思うけど、私たちを感動させる創造物の素晴らしさを説明するのによく使われる「美しい」、「カッコいい」、「パワフル」のような形容詞では足りない。
人間は議論したいならエッセイを書けます。例えばここのエッセイとか。そして、その人の言葉の選択や論理がしっかりしてるならエッセイの意図された目的を果たします。でもアートはそれだけではないです。人間の感情の範囲は宇宙と同じく広くて、アートを通じて、言葉だけで表現できない洞察と感情を共有できます。詩人と詩愛好家は反対するかもしれないけど、詩はアートの一種だから、言葉では足りないという矛盾は、逆説的に詩人たちの作品を通した主張を強めるかもしれない。つまり、詩人のパレットは単語で構成されていて、ゴッホの絵は色を超越するのと同じように、詩人の詩は言葉を超越するから。
立派な音楽を聴く時とアートの傑作や星だらけの夜空を見つめる時に、超越的な何かを感じます。悲しみと幸せと言葉にできない感情を同時に持てたら、「美しさは存在している」の代わりに、「ミュージックは魔法」とか「すべての創造や創作鑑賞は、地球の皆さんにとって、過去、現在、未来、天の川とこの宇宙全体との"連関"儀式」のようなことを言いましょう。
さらに、芸術は人間のコミュニティの儀式に欠かせない役割を果たします。楽しむ為に一人で楽器を弾くのは、ただのマスターベーションの一種です。それも、もちろん、別に悪くないと思います。僕もよく一人で自分のギターを楽しくいじったりするけど”ステージ上で演奏されている音楽”が大好きな観客の前で、自分が大好きな音楽を演奏する事と全然違う!
ステージに上ったら”shaman” (巫女や祈祷師のような特殊な存在)になる。観客は自分の部族になる。観客も大好きな音楽を生で聴いている時、群集と一緒にダンスしたり、揺れたり、夢中になってノリノリになっていくうちに、部族の1人になって陶酔していく。そして、芸術などの人間の創造物だけじゃなくて、宇宙全体の美しさと不思議さに想いを馳せることも同じじゃないですか?
一人の人間が夜空を見上げていて、月面に当たる日光が顔を照らしたら…何千か何百万光年離れた星から何兆もの光子が自分の目に飛び込んできたら…自分と宇宙全体との連関を感じるでしょう!? 宇宙論的な広さや距離を考えると自分が全く取るに足らない気がする人は多いけど、逆に、自分が宇宙全体の目、耳、意識だと分かることで、ウォルト・ウィトマンとボブ(me!) みたいに自分の大きさを感じる人もいます。
ホモ・サピエンス(私達!)は物事を分類したり定義したりして、生物学的に進化してきたので本能的に意味や目的を解読しようとします。でも、芸術の素晴らしさと美しさ、そして宇宙全体の不可解な複雑さと広さと壮大さは意味を超越します。
では、読者様!「英語を学ぶ事とか、IO (アイオー) という英会話スクールを設立したことと、今まで話してきたことが、どう関係があるんだろう!?」と思っているでしょう?!
’IO’は、表面的には私が生徒に勧めている基本的な言語学習方法を定義する頭字語です。より深い意味では、IO (1610年にガリレオ・ガリレイが自作の望遠鏡で発見した木星の主要な衛星の1つ)は、私達のフロンティア・スピリット(開拓者精神)と、人間の DNA の中に深く刻まれている、いろいろ観察したり、理解したり、探検したり、発見したりすることの象徴です。
by Bob Carr