ササバモ Potamogeton wrightii
ヒルムシロ科(Potamogetonaceae)
ヒルムシロ属(Potamogeton) + Chales.H.Wrightが命名した(wrightii)
写真1(2020.9.9 岐阜県にて)
淡水域の流水・止水に生える多年生の水草。
本州の関東以西〜琉球、朝鮮半島・中国・東南アジアと分布は広く、日本の岐阜でも珍しくないためよく観察できる。
水深の深いところでは沈水葉のみを出し、浅い水域では沈水葉のみならず浮葉を出す。
また、水が枯れると陸生形となると言われる。陸生形でも繁殖まで行うことができるらしいが、筆者はその光景をまだ見たことはない。
(参考:http://plants.minibird.jp/hydrophytes/plants/ukiha/sa_gyou/sasabamo/sasabamo.html)
写真2
写真2のような個体を見るに、どんどん新芽を伸ばしては花を咲かせていく生態を持つようだ。
また開花後、受粉すると水中に戻り結実する仕組みになっているようだ。
写真3
写真3は写真2の個体の新芽部分を拡大して撮影したものであるが、花芽が形成されており、花序は葉と托葉で包まれて出てくるようだ。さながらトウモロコシのようである。
写真4
改訂新版 日本の野生植物には沈水葉の葉柄は2-10cmと表記されており、実際に写真2や写真4でも葉柄の長さにかなりの変異があることが見て取れる。
同属のヒルムシロ P. distinctus・ガシャモク P. lucensと野生下で自然交雑し、それぞれ交雑種をアイノコヒルムシロ P. ×malainoides Miki・インバモ P. ×inbaensis Kadonoと呼ぶ。
参考:
改訂新版 日本の野生植物1
西宮の湿性・水生植物
(http://plants.minibird.jp/hydrophytes/plants/ukiha/sa_gyou/sasabamo/sasabamo.html)