小腸【空腸・回腸】
小腸
胃に続く消化器官部分で、
『十二指腸』『空腸』『回腸』
この3部からなり、直径が4cmほど、引き伸ばすと全長で6m以上もある長い管状器官です。
私達の身体の中に幾重にも折りたたまれてお腹の中にしまわれています。
◻️小腸の働き◻️
【空腸】
十二指腸から続く部分で、沢山のひだがあり栄養のほとんどを吸収します。
【回腸】
小腸の後半部分。
空腸より少し細くなっています。
空腸で吸収されずに回腸で吸収される栄養もあります。
食物がこの長い道のりを歩む間に、ほぼ全ての消化作用を受けて分解されたものは、壁から吸収されていきます。
また腸には、口から侵入してきた病原細菌から身を守る働きがあります。
その仕組みを「腸管免疫」と呼びます。
腸の粘膜には、全身の約60%のリンパ球が集まっており、小腸では全身の免疫抗体の約60%が作られています。
◻️小腸の仕組み◻️
小腸の3部分のうち、前回お伝えした『十二指腸』では全面だけが腹膜(胃や肝臓といった腹部の臓器の全体ないし一部を覆っている薄い半透明の膜)で覆われているのに対して、『空腸』『回腸』は全周が腹膜ですっぽり包まれていて、腸間膜(腹腔内で小腸を包み支えている膜)で後体壁につながっています。
空腸、回腸への血管、神経、リンパ管はこの腸間膜を経由して侵入してきます。
◻️特殊な作りの臓器小腸◻️
小腸の内側は輪状のひだになっており、その表面には数百万もの絨毛(じゅうもう)と呼ばれる指状の突起があり、表面積はテニスコート約2面分もあると言われています。
◻️小腸の役割◻️
小腸では酵素を沢山含んだ小腸液が作られています。
この酵素は、胃から運ばれてくるどろどろの粥状になった食べ物をほぼ完全に消化します。
例として…
炭水化物を細かくして麦芽糖、ぶどう糖にしたり、脂肪を細かくして脂肪酸とグリセリンにします。
このようにして作り変えられた栄養素は腸に吸収されます。
小腸は細かく消化するだけでなく色々な栄養素を吸収してくれる役割があります。
◻️まとめ◻️
小さな腸と文字では表しますが、私たちの身体にとっての役目はとても大きい存在で、なくてはならない大切な役割を持ち、効率的な吸収が助けられるのです。
食事の消化吸収を助ける小腸ですが、その小腸を守るのは私達自身の食事や生活習慣になります。