超マイナーな秋の風物詩「お月見泥棒」
2020.10.02 06:00
こんにちは。しゃちほこです。
夏も終わり、随分と涼しくなりましたね。
この季節になると、小さい頃に地元で行われていたあるイベントを思い出します。
そう、「お月見泥棒」です。
おそらく耳にしたことの無い方が大半なんじゃないでしょうか。
それもそのはず、中京地区や地方の農村地域でのみ行われている超マイナーなイベントなのです。
どういったことをするのかというと、
中秋の名月の日に、子供たちが近所の家の敷地にお供えされているお菓子を盗みます。
もちろん、その地域の大人達はお月見泥棒のことを知っているので、
盗みやすいようあえて玄関や目立つ場所にお菓子を置いています。
お膳立てされたお菓子を子供たちがコソコソ盗んでいくという微笑ましい行事です。
玄関にお菓子が置かれていない場合は、インターホンを押して「お月見泥棒です」と自ら名乗り、
お菓子をもらいます(もはや泥棒ではない)。
ただし、全ての家が容認しているわけではなく、入る家を間違えるとガッツリ怒られます。
そんなドキドキ感も楽しかったのをよく覚えています。
この行事の由来は一説によると、昔の子供たちは月からの使いと考えられており、
お供えした団子を盗まれるのは縁起が良いとされていたことから、始まった風習だそうです。
時代とともにお供え物は団子ではなく、今時の子供たちが喜ぶお菓子へと変化していったんですね。
団子からお菓子に変わってしまうと、もはやハロウィンのような気もしなくもないですが、
今でも風習として根付いています。
全国的な知名度はハロウィンに大負けしていますが、
「お月見泥棒」という響きの良さや思い出補正もあり、個人的には今も昔も大好きな行事です。