セレブ社長とイケメンできるビジネスマンの食事
初めに――本ブログ中に「イケメン」と記載があるのは、該当者の椿田氏(仮名)本人の主観によるものです。掲載にあたり椿田氏に連絡をしたところ「イケメン」と書くんだよね??!と圧がかかったため、気の弱い筆者(泰)はやむなく「イケメン」の文字を記載しております。あしからずご了承ください。
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世界を股にかけて活躍するイケメンできるビジネスマン椿田氏(仮名)。ニューヨーク、パリ、ロンドン、アラブ他、世界中のセレブ顧客が彼を待っている。日本では大企業の社長や幹部から「先生」と呼ばれている。
長者番付(高額納税者公示制度)が公開されていたとき、上位にランクインしていたとあるセレブ社長に招かれて、椿田氏は本社に向かった。
話しているうちに昼になったので、先方は昼食を用意してくれるという。
いったいどんな豪華な食事なのだろう、高級フレンチか、繊細な和食か?椿田氏は期待した。
しばらくして出てきたのは、ホカ弁。しかもノリ弁だった。
しかしセレブ社長の食事は違う。別に用意されていた。彼はほおばりながら言った。
「うまいなァ!やっぱりこれが最高だなァ!!」
食べていたのは有名な・・・・・・ペヤングソース焼きそばだった。
現在セレブ社長は、日本国民のほとんどが知っているであろう人気の高い某団体のオーナーでもあるという。
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あるとき椿田氏はタイに出張した。先方は日本から来てくれた先生をもてなすために、高級フルコースディナーの席をもうけてくれた。
彼はイケメンできるビジネスマンだ。礼の言葉を欠くことはない。
食事を終えるとうやうやしく言った。
「たいへんけっこうな中華料理をごちそうになりました」
一瞬、テーブルがしんとなる。先方は静かに言った。
「……タイ料理なんですけど」
椿田氏はトンカツとトリの唐揚げの違いも分からないという。
あるとき出先で昼食にトンカツを注文したら、いつもと少し違うものが運ばれてきた。「丸っこくてうちのトンカツとは違うな、こういうのもあるんだ」、感心しながら椿田氏は食べ終えた。
レジに行くと店員さんが気づいた。隣の人の注文と間違えて、トリの唐揚げを出していたことに。
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グルメブームが長らく続いているけれど、セレブ社長にはセレブ社長のグルメがあり、イケメンできるビジネスマンには小さな味の違いは、何の問題もなかった。
・泰・
追記:椿田氏より補足の連絡がありましたので以下の通りお知らせします。
「顧客はロサンゼルス、南米、ロシア、中国、火星にもいる」(2020/9/30)
以上