チョウセンイタチ(シベリアイタチ、タイリクイタチ)
桂坂は京都市の西の端にある丘を開発してできた住宅街です。だからなのか「自然豊か」とされていますが、この一帯、知れば知るほど外来種がいっぱい!
どの外来種もこの地域に”自然に”増えてしまった動植物なので、そういう意味で桂坂は自然豊かなのかもしれないなーと、最近しみじみ思うようになりました。
今日の一枚はスクープ写真。待っていても出て来ない、思わぬときに出現するから撮影は難しいイタチです。
これはどうもチョウセンイタチという、やっぱり外来種のようです。
対馬だけは日本であっても従来からチョウセンイタチが生息しているらしいのですが、桂坂ではまったくの外来種。でもどうでしょう!写真に写る可愛らしい姿。これを見たら「ウチで飼いた~い」って思わず連れて帰りたくなってしまうでしょう。でもイタチはすばしっこいからそう易々とは捕まりません。
もし捕まえて連れて帰ろうとするもんなら、イタチには最終手段の「最後っ屁(さいごっぺ)」という恐るべき武器が用意されています。
最後っ屁は実は人間のオナラとはまったくベツモンで、肛門腺という器官が肛門のところについていて、そこから超クサーい、鼻も曲がるような液体を噴射するようになっているのですね。だからウンチの臭いではなくて、もっとスゴイ臭みを体内で合成して最終手段に備えて肛門嚢にそいつを蓄えているんです。
この肛門腺とか肛門嚢は犬や猫にもありまして、ワンちゃんネコちゃんはあまりそれを使わないから人間には分からないけど、ときどきお尻を絞ってあげないと肛門嚢が満タンで腫れてしまうとか。イタチのような野生動物はそうならないように、ときどきマーキングなんかでも肛門嚢からちょい出しして使っているようなのです。
今はプーさんといえば「クマのプーさん」しか思い浮かばない人が多数ですが、昭和30年代生まれは「イタチのプーさん」(イタチのプー助だったかも?)も思い出があるのでは? NHKの夕方番組「ちろりん村とくるみの木」の登場キャラの一人(一動物?)です。イタチと言えば最後っ屁だから、イタチのプーでいこう!っていうノリでこの名がついたのでしょうね、きっと。
イタチは基本夜行性だから昼間見かけることは稀ですが、桂坂にはたぶんかなりイタチが夜の闇を走り回っているのでしょう。朝、犬連れて散歩しているとそれらしい小型のウンチが道ばたに落ちているのを見かけます。
日本在来のニホンイタチもチョウセンイタチに負けじと桂坂を駆け回っているといいのですが。