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清貧農民・杉山あきら 国会への道⑱ 昼飯がすばらしすぎて・・・。

2020.10.02 08:16

事あるごとに公言しているのだが、僕の三大好物は「蕎麦・うなぎ・寿司」(そ・う・す、と覚えよう!)だ。
が、もちろん貧しい我が家にとってこういうものは高嶺の花であるので、口に入ることはまずない。できるだけ食べ物を自給しようと心掛けている我が家で、自給可能なのは「蕎麦」だけであり、一時期はそばを栽培し、粉にひいて、そば打ちの真似事もやっていたが、稲刈りやエゴマ刈りと重なるのでやめてしまった。しかし、腰の強い手打ちのざるそばへの未練はいつまでも心の片隅に残り続けていた。
それが今、候補者活動の日々の中で、宣伝カーに乗っているみんなと昼飯を食べる、と言うことが続き、積年の夢がことごとく叶う状態になっているのだ。
街頭演説を何本もやりながら移動するのはけっこうしんどい事であるので、昼飯くらいは、いくらお金のない選対であってもちゃんとしようという雰囲気がある。
「杉山君はヤセてて、いかにも栄養が悪そうだから、焼肉定食とかカツ丼にしろ」などと言ってくれるのだ。
僕は無論、そういうものでなく「ざるそば」「天ざる」をメニューの中に探している。そして、驚くことにたいていの店にあるものなのだ。ない場合でも、「刺身定食」とか「海鮮丼」といった、きわめて「寿司」に近いものがあったりする。
かくして僕は謀らずも、昼に好物を食べられる環境を手に入れてしまった。
しかし、こんな成り上がりぶりをこころよく思わない人たちがいた・・・。

うちの家族である。
彼らは相変わらず「玄米にナス炒め」のような質素な食事を続けている。僕の「蕎麦」「海鮮丼」生活が許せるわけがなかった。
家族からの「ずるい!」「なに様だと思ってんの!」という非難に耐えつつ候補者として日々を送っている。