車イスと旅人と
2020.10.03 03:20
車イスで世界を旅するある人物に問いかける。
「僕は仕事柄、心や体のダメージから生き甲斐を失ってしまった人たちと出会うこともある。そして、そんな時のために相手の気分を持ち上げる言葉を、なんとなくだがいつも頭の片隅で探している気もするが、旅人さんはどうでしょうか。そして旅人さんならどんな言葉をかけるのでしょうか。」と、
旅人は、
「あなたがそう考えている時点で、かける言葉は見つからないと思う。僕は優しく、元気にあいさつをして。」
ベクトルは違えども、同じ境遇を持つ旅人ならばと思い投げかけたのだが、
彼でもかける言葉はないといっている様で。僕が見つけられる訳もない。
だけど、
旅の話を聞くうちに、旅人が出会った人たち接してきた人たちは、手は貸すが介護はしていないのではと思いはじめてきた。
僕が手を貸す時もあれば、僕が手を借りることもある。ということ。
介護とかサポートとかいう言葉が、立場を作り上げている。それによって落ち込んだ気分を作り上げているのだとすれば。
もしかして、
僕らが手を貸してもらう場をたくさん作るのが介護だ、なんてのはキレイごとだろうか。
最後に、
この旅人は、僕が疲れやしないかと労いの言葉も掛けてくれた。
木島英登氏は世間では批判する声もあるらしいが、僕にはそうは映らなかった。
また話を聞いてみたい。