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The Weekend Traveler

明石・淡路をつまみぐい

2020.10.05 00:07

ねこ様の向こうに見えるは淡路島。


Go To 兵庫、後編です。


さて、今回も密避けの旅。

兵庫代表は神戸かもだけど、此度はあえてすっ飛ばして周辺を散策する旅に。


前日のタコカレーで明石のタコへの気持ちは高まるばかり。

三ノ宮から一路明石を目指す。


明石駅から歩いてすぐの魚の棚商店街で念願の明石焼きにありつく。

地元では玉子焼と呼ばれ、形状はお汁でいただくたこ焼きって感じなんだけど、明石焼きは小麦粉からデンプンだけにした粉を使うそうで冷めてもぷるぷるなんだとか。


無類の粉もん好きのわたしです。

一枚いっちゃいます。

ビューティホー!


写真で見るところ15個は乗ってるけどぺろり。

こういう斜めの板に乗ってくる。

卵の残骸にもごちそうさまと言いたくなるような美味でした。

商店街には昔ながらの魚屋の風景が残っていて懐かしい。

コロナの影響で観光客は少ないけど、おばちゃんたちが元気に声をかけてくれる。

こういうあたたかい商店街が食を支える明石は豊かなとこだと思う。

粉もんに次いで練り物が好きなんです、実は。

しかも奥でおじいとおばさんが手作りしてんじゃないか。

明石焼きが詰まった胃袋へ天ぷらも仲間入り。

あれもこれも食べたい思いに後髪ひかれながら商店街を後にする。

こんな海の男を見ながら港へ向かう。

嗚呼、うどんも食べたい。しかも昆布じゃなくてこぶうどん。

もう小麦粉に溺れたい。

明石焼き以外の目的もなく来たので海でも見ながらボーッとするかってわけで海岸へ。

よく見たら船の墓場みたい。

使われなくなった船がここに集合してる。

海までの坂道が島育ちにはなんだか懐かしい。

ねこちゃんの後ろに見えるのは日本最古の灯台だとか。小さくてびっくり。

でも昔はこんな小さくても海の人たちにとっては命綱だったんだな。

しばしネコちゃんと戯れて、もはや明石にいる意味なんだろうってくらいただただまったりした時間が過ぎ去ろうとしてたんで、


さぁ、船乗ろう!


とシャキッと立ち上がり時間が許す限りで、淡路島にアタックしてみることに。

フェリーの出発時間までぶらぶらする。

まったりの象徴みたいなおじさん。


朝からは市場としても機能する港。

唐突に現れるオフィスデスク。

明石の海岸沿いはちょっと面白い。

港町っぽいとこもあるけど、こんな風にドゴーンと高層マンションがドヤドヤ建ってて少し香港みたい。

こうなるとますます香港ぽい。

昔の香港。

さて、いざ行かん。

この元気いっぱい大漁万歳みたいなフェリーで淡路島へ。

夕方まだ日が暮れる前。

フェリーのデッキには数人しかないから広々のびのび風を浴びる。



あっという間に淡路島が近づく。

淡路島への橋の下。

ベイブリッジより迫力がある気がする。

わずか13分のフェリーの旅。

近づいて初めて知る観覧車の存在。


淡路島は散策するほど時間が残されてないんで船着場からタクシーで最寄りの温泉施設へ。

なんちゃら映えを意識した風景だわね、とちょっといじわるな気分にもなるけども、映やしてくれるはずのお客さんが私たち以外いないから撮ってみる。

映える演出なくても充分素敵な景色ですよ、と誰かに言ってあげたくなる。

温泉施設で淡路島の食べ物をいただく。

うどんに玉ねぎはありなのか無しなのか。

とにかくいつもの玉ねぎとは別格感。



ところで、ガラ空きの露天風呂にいたおばちゃん3人組は明石からぷらっと風呂入りに来たらしいんだけど、

明石大橋を見て、

「えー、この橋こんな感じやったー?もうちょっとええもんやとおもてたけどー」

とピーピー話してるのがなかなか面白かった。

非日常を求めて旅に出る場合、勝手に脳内で「見たい景色」とか「実際見たら素晴らしかった風景」の土台の画を設定してる事があって、実際行くと意外に普通、とか意外にそうでもないなみたいな実感とがっかりしたくない気持ちがせめぎ合う時がある。

確かに曇ってるせいかこの日の景色はぼんやりしてて、明石のおばちゃんたちの感想は地元の人だからこその素直な感覚という感じがして、なんだかおもしろかった。

明石の海の向こうにはいつだって淡路島があるわけで今日よりきれいだった日をおばちゃんたちは知ってるんだよな、きっと。


こうやってお風呂で昼間ネコと潮風でべたべたした色々を洗い流し、映えスポットでぼんやりし、またうどんで小麦粉を堪能したら、そろそろ帰るお時間に。

帰りも美しい橋の下を通ってまた13分で明石に戻る。


1日だけの明石・淡路島の旅。


派手な観光地じゃなくても所変わればそこの日常も旅人にとったら非日常。

行った先の空気や匂いや音を吸い込んでわたしの日常に戻ろうと思う。


これからも色んな土地をかじりに行こうっと。


兵庫の旅、おしまい。