終電車の悪夢
世の中の99%のストレスは電車内から起きている(持論)。常識を持つからこそストレスは生まれ、他人を意識するからこそ不快な思いもするのだろう。しかし、ストレスの秩序すら崩壊した金曜の終電車。先日、避けていた金曜の終電車に乗ってしまったときの話。まず、田舎に向かう終電車はどっかの電車の乗り継ぎを待っての発車なので、停車している間にどんどんそのおしくらまんじゅう度はアップ。当然ストレス度もアップ。もはや揺れても倒れない状態の中、電車は走る。しかし急行停車駅ひとつ目で、止まる事5分…10分… その間の車内のストレスメーターは完全にオーバー。なかなか出発しない上にほのかに蒸し暑い車内からホームに降りて行く人チラホラ。そしてその声は突然混雑した車内から聞こえてきた。『いつまで止まってんだよ!オラーッ。早く発車しろってんだー』え?怒鳴っちゃった?誰に対して?私達にじゃないわよね?駅員さんによね?でもそっから叫んだって聞こえないわよ?よ?よ?そして、そこへ偶然の車内アナウンス。『ただいま乗客内で具合の悪くなったお客様がおりましたので救急処置を云々…』それを聞いて、車内がしばし沈黙したのは言うまでもない。またしばらくしてアナウンス。『お客様同士のトラブルが発生したため発車時刻が延びており、大変申し訳云々…』そこもか…。結局、約20分強駅に停車することになり、その後終電車は出発。あれ?電車って、一分止めるとものすごい賠償金を払わされるって聞いた事あるけど??あれ?そして、ともかく電車は走り客もまばらになってきた頃、閉じかけたドアから今度は女の人の怒鳴り声が聞こえた。パッと振り向くと、なんとギャルがおじさんの胸グラを掴んでいるではないか!ネクタイを鷲掴みにし、拒むおじさんを離すまいとすごんでいる。こここれは凄いぞ。彼女は『触っただろぅ?えぇっ?』と大きな声で詰め寄っている。この一言だけを聞けば状況はもう分かる。おじさんは、ありゃ酒が軽く入っているのか、ちょっとヨロけながら首を横に振っている。あぁ…おじさん。ホントかウソか、駅員室に行ったら終わりだぜぃ…と思いながら終電車は走り出した。その後はいかに…。はぁ…やっぱり相変わらず金曜の終電車はヘビーだ。期待を裏切らない。この日、わたしは全てを座席から眺める事が出来、我が身にどんぶらこが及ばないよう駅に着くまで一睡もしなかった。