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現代行政研究所

第二十八回(2020/10) 「ど」付き関西弁の面白さ その1

2020.10.15 01:30

 東京に長く暮らすわたしは、独特のおもむきがある関西弁に癒されることが多い。一口に関西弁といっても、大阪弁・京都弁・神戸弁などとそれぞれに特徴がある。さらに同じ大阪でも、キタとミナミで大きく異なる。私が仮住まいする北大阪では、転入族が多くて標準語もあまり目立たない。しかし南大阪では、河内弁や泉州弁のコテコテ感が根強く残るようだ。

 関西弁について、兵庫県西宮市にある武庫川女子大学のLC倶楽部の学生たちが、2018年に調査結果を公表した(「LCりぽーと」43号)。おもに地元の学生を対象として、好きな関西弁と嫌いな関西弁を挙げ、その理由を自由記述してもらったアンケートだ。有効回答は217人。注目のランキングは次のようになった。

 まず好きな関西弁では、1位が「なんでやねん」の33票。以下、2位「ほんま」31票。3位「めっちゃ」30票。4位「あかん」24票。5位「あほ」17票。6位「知らんけど」13票。7位「おおきに」12票。8位「おもろい」10票であった。先にこのブログで紹介した「おおきに」も見事にランクインしている。

 次に嫌いな関西弁では、「どつく」が29票で1位を飾った。以下、2位「いてまう」21票。3位「あほか」19票。4位「ワレ」18票。5位「やんけ」13票。6位「きもい・きしょい」と「自分」12票。ちなみに3位の「あほか」は、好きの5位にも「あほ」で入っている。

 嫌い部門で1位になった「どつく」は、「突く」に強調の接頭語「ど」が付いたもので、「どあほ」や「どえらい」も同じ表現法だという。この「ど」付き関西弁がわたしにはとても面白い。(次回に続く)