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ホトトギスの花と伝説

2020.10.05 02:04

https://blog.goo.ne.jp/raishou0213/e/f7daa5878be3e9f617973fb461b94a20  【ホトトギスの花と伝説】 より

今日は我が家の庭に咲いている「ホトトギス(杜鵑草)」の花をご紹介します。

「ホトトギス(杜鵑草)」は日本原産のユリ科の多年草で、別名を「トキドリソウ(時鳥草)」、「ケイキャクソウ(鶏脚草)」と言います。

東アジアを中心に19種が確認されていますが、その内、日本では13種が確認されているそうです。

・斑紋が美しいホトトギスの花です。

名前の由来は、花弁の斑紋がホトトギスの胸の模様に似ていることから、名付けられたといわれています。

6枚ある花被片は、3枚が萼で3枚が花弁です。そして中心から出ている太いオシベの先は3つに分かれ、その先がさらに2つに分かれています。

ホトトギスは夏の高温多湿を嫌いますので、鉢植え、地植え共に半日陰で育てるとよく生長します。

・桃の木の下の半日陰でいきいきと生長しているホトトギスです。

・下記、「ホトトギス伝説」にあるように、鳥のホトトギスが喉から血を吐いて、血に染まった羽を思わせるようなホトトギスの花です。

・ホトトギス伝説

「鳴いて血を吐くホトトギス」をご紹介します。

あるところに貧しい兄弟がおりました。兄は生まれつき目が悪く、全く目が見えませんでした。心優しい弟はそんな兄のために、山で山芋を掘ってきて美味しいところを食べさせ、自分は残った芋のしっぽの部分だけを、しかも、兄に心配をかけまいとしてそっと隠れるようにして食べていました。

そんな弟のそぶりに、兄は、「弟が隠れて美味しいものを食べているに違いない」と邪推をつのらせるようになりました。

そして、ついに弟を殺してしまい、包丁で腹を割いてみました。

すると、突然、兄の目が開いて物が見えるようになりました。弟の腹にあったものは粗末なものばかりでした。

兄は弟のむくろを抱いて悔やみ、嘆くうちに、魂が抜けて鳥になってしまいました。

そして、「おととこいし(弟恋しい)」と泣き叫び、喉から血を吐いて胸をかきむしるたびに、血に染まった羽がはらはらと落ち、ホトトギスの花になったといいます。

ホトトギスになった兄は、弟を殺した罪で一日に八千八声、喉から血が出るまで叫ばなくてはならないといい、子供を自分で育てることも許されなくなりました。

「ホトトギスの託卵」即ち、ホトトギスがウグイスなどの巣に産卵し、抱卵・育雛を委ねる鳥となったのは、このようなことからと言い伝えられているようです。

(参考)

・野鳥の霍公鳥(ほととぎす)です。

(一言メモ)

・俳人の正岡常規(子規)は明治22年に吐血して肺結核を発病し、明治35年に35歳で亡くなりましたが、発病以降に「鳴いて血を吐く」ホトトギスを意味する『子規』を号したそうです。

・ホトトギスに不如帰の字を書くことがありますが、これは中国の伝説に基づくものです。

古代の蜀の国の帝王だった杜宇は、ある事情で故郷を離れましたが、さまよううちにその魂が変化してホトトギス(不如帰)になりました。

そのため、ホトトギス(不如帰)は今も「不如帰(帰るにしかず)」と鳴いているということです。

http://www.366flower.net/2006/09/post_349.html 【9月12日の誕生花は「ホトトギス」】より

9月12日の誕生花・ホトトギスのご紹介です。漢字では、「杜鵑草」とも書きます。

もちろん、鳥の「ホトトギス」が由来で、斑点を羽毛の模様に見立てたものです。

スバリ「鳥そのもの」の名前の付いた植物は、これ一種とのこと。独特の風貌は、なかなか個性的。

《ホトトギスの基本情報》ユリ科。多年草。東アジアからインドにかけておよそ20種類が分布。日本には10種ほどが見られ、数の多さから、国際的には「日本特産種」と位置づけられているようですね。草丈は30~70センチ。花期は、7~10月にかけて。白地に濃い紫の斑点のある花は、直径3センチほど。斑の入らないものや、黄色・紫色のものもみられます。近種には、白花も。容易に雑種になるので、種をまくと、親株とは違った趣の花をつけることもあるんだそうです。中央に伸びる雄しべが、ちょっと「トケイソウ」にも似てますかね。

《ホトトギスは日本だけ!?》

古くから人気の山野草として栽培され、茶花などに用いられてきました。

柄(がら)は結構大胆ですが、渋めの色合いなのが「侘びさび」を感じさせてくれるのでしょう、なかなか良いバランスです。

しかし、英名を直訳すると、「日本の、がまガエルっぽいユリ」となります。

西洋の方々には、斑点が「カエルの模様」に見えたんですね~。

所変われば・・・。おもしろいもんです。

日本ではあくまで鳥のイメージで、別名も「トキドリソウ(時鳥草)」、「ケイキャクソウ(鶏脚草)」といったもの。

短歌・俳句など文学のモチーフにも多用され、俳句の月刊誌「ホトトギス」も有名。

この雑誌、今も続いてるんですよ~! 1897年以降脈々と・・・すごいっ。

《鳥の「ホトトギス」とはどんな鳥?》

さて、名前の由来となった鳥「ホトトギス」ですが、香川県の「県の鳥」。カッコウの仲間です。

「テッペンカケタカ」もしくは「トッキョキョカキョク(特許許可局)」と鳴き(個人的には「特許~」に軍配)、

自分で子育てをせず、ウグイスなど他の鳥の巣に卵を産んで育てさせる習性「托卵(たくらん)」で知られています。

われわれ人間は、花を楽しみつつ、どうしてこういう生態になったのか、鳥の「秘めた思い」に、思いを馳せることに、しましょうか。