卒論
おはようございます。
暮らし、味わう。
民藝と発酵をモノサシに
食を通して暮らしの豊かさを提案する
古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。
ある日のこと。カウンターに座っていた若い
女性がランチを召し上がった後に、意を決し
たように?すくっと立ち上がって、今少しお
時間頂いてもよろしいでしょうか?とお声が
けがありました。大学生の方で、卒業論文の
テーマで空き家の活用について書こうと考え
ています、古民家をリノベーションして活用
してるテマヒマさんについて取材をさせて頂
けませんか?詳しくは手紙にしたためました
のでご覧下さいということでした。その時点
でOKだったのですが、お手紙を読んで改めて
快諾のお返事をさせて頂きました。取材の主
旨、質問内容などが丁寧に書かれていて(し
かも言葉使いも文字も美しい!)ゼミの指導を
されてる大学の先生からの添え状までありました。
そして昨日がその取材日でした。朝から雨続
きでお客様も少なく絶好の取材日笑。。。泣
テマヒマ開店までの経緯、コンセプト、地域との関係性、古民家リノベーションについて
などなど話は多岐に渡り、これまでの雑誌•新
聞などの取材にも無い約2時間のロングインタ
ビューとなりました。気付いたらタイトル画
像のように真っ暗。
空き家/古民家の活用ということについては、
地域、社会、経済などにとっての意義(〜べき)
そういった物件がある、リノベーションに掛
かる資金がある(〜できる)のは勿論必要だけど
その空間が好きでそれを活用したい(〜たい)と
いう思いやそういう思いを持った人があらわ
れないと難しいように思います。テマヒマの
ある芥川地区は駅近なのにたまたまそういう
建物がポツポツとあってこの2〜3年、古民家
•空き家を生かした個性的な店が増えてきてい
ますが、行政が誘致したり、利活用しやすい
ような補助金などの制度を用意したからでは
なく、この地域の隠れた魅力に気付いた個々
の人が開業して自然発生的に出来てきていま
す。個々の店の魅力を高めることで地域の魅
力が上がっていく、点ではなく線や面として
地域の魅力が上がっていくことで、さらにお
店が増え魅力度が上がる好循環が生まれるか
もしれません。一方で高槻を震源とする2年前
の地震以降、老朽化した家屋が建て替えられ
たり、更地になっている所も多いです。この
ブログでも折にふれて書いてきたことではあ
りますが、今回の取材で改めて”地域”について
考えるきっかけにもなりました。
取材の最後には、店主(うちの奥さん)にも参加
してもらったのですが、2人で話ながら、例え
ば、発酵食品に興味を持ったり、味噌ソムリ
エの資格を取ったのも、このお店を始める為
では無く、民藝に興味を持ったり、作り手の
方々のもとを回ったりしていたのも同様、前
職の経験もそう、全ては自然に導かれるよう
に、振り返れば繋がっていた、そんな観覚です。テマヒマのこの古民家にたどり着いた経
緯も、見つけた!というよりは人と人の繋が
りから見つかった!導かれたものだったなぁ
と改めて思います。
それにしても今の学生さんはちゃんとしてる
なぁ、真面目だなぁと感心していました。な
ので思わずそれにお応えするように沢山お話
させて頂きました。卒論の何かお役に立てて
ましたら幸いです。
ちなみに僕の通ってた大学•学部には卒論は
ありませんでした。代わりのゼミ論で書いた
のはテマヒマブログ投票の回でも少しご紹介
したように、ヨーロッパにおける移民増•失業
率の上昇と極右政党(今の見立てで言えばポプュリズム)台頭みたいな内容でした。もう四半
世紀も前のことなんですね。。。
昨日はそんな取材もありつつ、とてもお客様
の少ない日でした。今日も朝から雨が降って
いて天気も良くなさそうですがどうでしょう
か?本日も11時オープンで皆様のお越しをお
待ちしております。ランチのご予約状況ですが、11時半がお1組、12時がお2組で、残り4
席となっています。
それでは、好いモノ、好いコト、好いトキを
テマヒマで。今日も好い一日を!