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Hell Near Effect Board Design

ジャンクションボックスについて

2016.07.26 14:58

CAJ IN AND OUT 配線図、caj in & out 配線、というキーワード検索からこのサイトに辿り着いていただいている方が多いようですので、入出力を一ヶ所にまとめられるジャンクションボックスについて、ご説明させていただきたいと思います。

CAJ in and OUT、FREE THE TONE JB-21 など、いわゆるジャンクションボックスと呼ばれるものはそもそもどういうものかというところから始めさせていただきたいと思います。


上の同じ写真で比較してみます。このデモボードはジャンクションボックス、FREE THE TONE JB-21 が入っておりますが、これが仮にない場合/左、ある場合/右、のINPUT / OUTPUT (入力 / 出力) の違いをご説明させていただきます。


左の写真、ジャンクションボックスが仮にない場合です。ギターからの INPUT は FREE THE TONE ARC-53M HTS IN です。ボード内部はギリギリに組んでおりますので毎回ここに入力するのは困難です。最終 OUTPUT の xotic Ep-booster も同様、シールドを接続するには無理があります。


右の写真、ジャンクションボックスがある場合です。INPUT / OUTPUT を備えたジャンクションボックスに接続するだけですのでひじょうに楽です。


ジャンクションボックスがあることによってエフェクターの入出力は常に接続した状態になりますので、毎回抜き差しするスペースの確保が不要になり、配置の自由度が増します。スペースが充分になく、毎回無理にねじ込まないといけないような場合、シールドやエフェクターのジャックともにダメージを与えることがありますので注意が必要です。特に樹脂のジャックを使用しているものは毎回負荷のかかる角度から抜き差ししていると突然ボロっと割れてしまうことがあります。


普段はともかく、暗転しているステージでのセッティング時、入れ替えではける時など、時間のない時でもスムーズに迷わず、トラブル回避につながるメリットもあります。



ここからが本題の CAJ in and OUT について、です。


順番に接続方法をご説明させていただきます。


最初の入力、ギターまたはベースからはまず上部の INPUT に接続します。

最後の出力、アンプには上部の OUTPUT に接続します。


下部に 9V IN / OUT がありますが、CAJ in and OUT は良質なバッファーも兼ねておりますので電源が必要です。また電源供給端子がひとつありますので、ここから DC ケーブルで他ペダルを接続することで電源供給が可能です。パワーサプライの供給端子数が足りない時、距離的に届かない時、CAJ in and OUT / EFFECT SEND からチューナーを接続している時など、様々なシーンで重宝します。


続いて EFFECT SEND、EFFECT RETURN について、もっとも一般的な接続例です。


EFFECT SEND から順番に使用するエフェクターへ接続していき、最後のエフェクターの OUTPUT から CAJ in and OUT の EFFECT RETURN へ接続します。

CAJ in and OUT には EFFECT SEND が 2つあります。ここには INPUT からの信号が来ておりますので、チューナーを直列ラインに入れたくない場合は上の図のようにひとつの SEND をチューナー用にすることも可能です。しかし、チューナーをミュートスイッチとして使用している場合、チューニング時にアンプから音を出したくない場合は直列ラインに入れます。


そして THRU 端子です。この端子はステレオ端子になっておりますので、アンプのチャンネル切替のフットスイッチをご使用の場合は TRS ケーブルを接続することでアンプのフットスイッチもエフェクトボード内に組み込むことが可能になります。

THRU 端子にはもうひとつの使用方法があります。


ワウやファズなど、エフェクターの中にはハイインピーダンスで受けなければ本領発揮してくれないエフェクターがあります。CAJ in and OUT はバッファー内蔵のため、通常の INPUT から入力するとローインピーダンスに変換されます。そのため接続例 #2 の直列ラインに入れてしまうとローインピーダンスで受けることになりますので本来の音色が得られません。


これを防ぐための接続方法が #4 です。最初の入力位置が変わります。ギター、またはベースを上部 THRU 端子に接続、下部 THRU 端子から ワウやファズなど、ハイインピーダンスで受けるエフェクターを接続、その OUTPUT から CAJ in and OUT の INPUT へ接続、THRU 端子はスルーという名前のとおり、インピーダンスは変換されずにそのまま通ります。この後は接続例 #2 のように EFFECT SEND から使用するエフェクターを接続して EFFECT RETURN に戻してあげれば OK です。ファズ以降はローインピーダンスになり、バッファー効果が得られる配線になります。




以上、代表的な配線例をご説明させていただきました。

少しでもご参考になれば幸いです。


最後までお付き合いいただきありがとうございました。