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ケルン

2020.10.08 13:20

石を積む月の光となりにけり

https://nebukurou.com/cologne/ 【山に石を積んであるあれ・・・「ケルン」ってなに?【意味は1つじゃない】】より

こんにちは、寝袋!です。山で、石が山のように積み上げられたもの、見たことありますよね。たいてい登山道や山頂にありますが、あれは「ケルン」というものです。

小さなものもあれば、背の高さを越えるような大きなものもあります。自分もついでに石を乗っけちゃったという人も、いるでしょう。

ところで、「ケルンって、そもそも何のためにあるの?」「ケルンって、誰が作ってるの?」と思いませんか?

ケルンのもつ意味(1つではない!)を知って下さい。

今度から、ケルンを見る目が変わるかもしれませんよ?

ケルンは、登山道や山頂に、石を山のように積み上げたものです。

上の写真は、北アルプス八方尾根にある、おそらく日本で一番有名なケルンの1つです。

ただ、石を積み上げたものもあれば、このようにコンクリートで固めた大掛かりなものまであります。

大きさも様々で、小さなものですと、石が3個だけというようなものもあります。

ちなみにケルンは「cairn」と書き、ケアンとも発音されるみたいですが、日本では昔からケルンですね。

ケルンの意味は?

それでは、ケルンにはどういう意味があるのでしょうか?山登りをあまりしない知り合いにちょっとたずねてみたのですが、「ああ、山にあるあれ! 安全祈願のお守りみたいなものでしょ? 前に、オレも一個のせたことある」と言われました。

なるほど、お守り・・・そう思うものなんですね。ほんとうの意味は、大きく下の2つに分けられます。

ケルンは道標

氷河沿いに多いのはこういう形状のケルンですケルンは、登山ルートが正しいことを示す、道標です。もともとは、氷河のあるような高山帯で、ルートを示すために作られたものです。標高の高いところでは木もありませんので、石を積み上げるのが唯一の目印だったのです。その習慣が、どんどん一般的になって、現在のようになりました。

ケルンは、木の枝のピンクテープや、ペンキのマーキングより、目立ちますし、どこにでも作れます。

ケルンは慰霊などのモニュメント

ケルンは、その山で亡くなった登山者の慰霊碑という意味があります。遺品やプレートを、ケルンの石の下に埋めたりして慰霊するのです。日本中のあちこちの山に、ケルンに限らず、慰霊碑、鐘、岩などで慰霊目的のものがあります。意識せずとも、なんとなく「自分も気をつけよう」と思わされます。

ケルンは必要なのか?

さて、ケルンは山に必ず必要なものではありません。じつのところ、賛否両論あるものです。反対意見、賛成意見、そして、私の私見を書いておきます。

ケルンは邪魔という意見

まずは、ケルンには反対という意見を、箇条書きで書き出してみましょう。

勝手に石を動かして、積み上げるべきではない  植生に影響してしまう  崩れた時に危険だ  何を意味しているかわからないケルンが多い 自然の景観の邪魔などでしょうか。

次に、必要という意見も書き出してみます。

ガスなどで視界がない時に、助かる  ケルンを見ると、なんとなく楽しい

遺族の慰霊の気持ちは理解できる  ただ、積み上げたい こんなところでしょうか。

ケルンは賛否あります 私見を書かせていただけば、私はどちらかというと賛成です。

反対意見もよくわかります。

山頂のケルンには道標の意味なんてありませんし、はっきりとした登山道にもたくさん存在するケルンにも、「これはどうだろう?」と思うこともしばしばあります。

それでも、ケルンがあって助かったことが何度かあります。

助かったというと大げさですが、「あ、このルートで合ってるみたい」と、確認できて心強く感じたことがあるんです。

とくにケルンが役立つのは、ガスで視界がない開けた広い場所、なだらかで幅広い登山道が重なった場合です。

そういうとき、決して無くならず、遠くから姿(シルエット)が確認できるケルンは、助かるんですよね~。そんなに目の敵にする必要はないのでは?と思います。

こういうところに2、3個積み上げてあるだけで結構助かる

以上、山に積み上げられた石の山「ケルン」には、道標という現実的な意味慰霊という観念的な意味があることが、わかっていただけたでしょうか。

賛否はともかくとして、登山とケルンには歴史があります。長い時間をかけて築かれてきた関係がたしかに存在します。「山のロマンの1つ」と言ってもいいのではないでしょうか?

昔、ロジェ・デュブラという登山家が「もしかある日」という詩を残しました。

(その詩を原題にして、山の歌「いつかある日」が作られています)

その誌の中で、友よ、いつか俺が山で死んだら、美しい岩場に小さなケルンを作って、ピッケルを差し込んでくれと歌われています。

実際、私はケルンに石を積んだことは一度もありませんが、ケルンがあるとついつい見てしまいます。

よほどのことがない限り崩れませんので、「きっと、数十年前にもこのケルンはあったんだろうなあ」などと感傷にひたる時もあります。

山のケルン、おわかりいただけましたでしょうか?

今度山で見たら、「これはどういう意味のケルンかな?」と考えてみるのもいいかもしれませんね。


https://chouseisan.com/l/post-16311/ 【登山用語を教えて!ケルンってなに?】 より

みなさんは登山をする際、ピラミッド型に積み上げられた石を見たことはありますか。その山頂によく見かけられるピラミッド型の石ですが、「ケルン」と言います。登山をする際、服装や食料など登る際の準備はもちろん登山用語も勉強しておくとなにかと役立ちます。

今回は、登山を行うに当たって覚えておきたい用語の1つである「ケルン」について学びたいと思います。

ケルンとは

ケルンとは、山頂や登山道などの道標となるように、石を円錐状(ピラミッド型)に積み上げたものです。自然になったものでなく、人口で作られたものをケルンと呼んでいます。

綴りは”cairn”なので、「ケアン」、「ケアーン」などとも読む人もいます。登山道の道標を示す場合は、登山道と並行になるように積み上げます。尾根などの迷いやすい登山道に設置されています。

特殊なケースとしては、遭難地点に供養のための慰霊碑として作られる場合が挙げられます。

ケルンにおける注意点

山頂や登山道には、道標や登山者の慰霊の意味で積み上げられているケルン以外に、まったく関係の無いケルンが積み上げられていることがあります。遊び半分の興味本位で積み上げられているケルンもあります。

このような意味で、積み上げられたケルンを道標として認識をせずに注意することが大切です。興味本位で積み上げられたケルンは本来の意味で作られたケルンの邪魔をすることにもなりかねないため、しないようにしましょう。

ケルンをつくるに当たっての問題点

ケルンを作るためには、積み上げる石が必要となります。その為に、周りの石を過度に動かすと、その石があった 箇所の砂や小石などが雨などで他の箇所に流出してしまい、地面が侵食されてしまいます。

その積み重なりにより、山の自然環境の汚染・破壊に繋がることになり、その山本来の動植物などの生態系を破壊・破滅する結果となります。 最近では、山の自然環境・生態系を守るために山の関係者が、ケルン本来の意味を満たさないケルンを発見次第、ケルンを崩し元の箇所に石を戻す活動をしています。

まとめ

目的によってケルンは、とても助けになり必要なものだと思います。しかし、遊び半分のケルンは登山者を迷わす道具となり、環境を破壊する道具となりますので、しっかりと考えてケルンを作りましょう。

その他にも登山時に役立つ、日常生活では聞かない用語はたくさんあります。スムーズに登山をするためにも、ぜひ調べてみて下さいね。


https://blog.goo.ne.jp/bongo-pete/e/e2228bdd4fda528e1b28873b3349cc7d 【ケルン積むのはもうやめてーー】 より

ご存じのとおり、八方尾根はケルンだらけです。

丸山ケルンとか第二ケルンとか逗子開成高校ケルンとか、それこそ覚えきれないほど名称がついたケルンが存在する一方、ヒマな登山者や観光客が勝手に積み上げたケルンも、あちこちにあります。

ここ最近、この手のケルンがかなり増えてきてしまい、ちょっと目に余るようになりました。唐松の山頂にも2つぐらい大きいのが形成され、景観的にもかなりアレなもんで、今シーズン、思い切ってケルンを撤去することにします。

大勢の登山者が長い時間をかけて形成したケルンをひとりやふたりで撤去するのは大変です。しかもただ崩すだけではダメで、山頂周辺にまんべんなく石をばらまく必要があります。

で、ケルンを撤去していたらですね、なんか変なモンがいろいろ出てくるわけですよ。手紙とか写真とか数珠の一部とか・・・・・・・・

さて、八方尾根上部の丸山ケルン周辺にもいくつかケルンがありました。そのうちのひとつは下から登ってくると最初に目に入ってくる位置にあるもんですから、少なくない登山者が、「これが丸山ケルンか~」と、指さす光景を何度も何度も見かけています。

本物の丸山ケルンはちょっと離れたところにあるので、気づかずに通過する人も割といます。昔は丸山ケルンのすぐそばから下に降りる登山道が設けられていたのですが、そこがちょっと崩れてしまったので、ラインを変更したんですね。

というわけで撤去を開始したんですが、これまたとんでもないモノが出てきてしまいました。

石をすべて撤去すると、変な文章が書かれた金属製のプレートが出てきました。ご丁寧なことに、岩にボルトを打ち込んで固定しています。

翌日、他の隊員がレンチ持参でパトロールに出かけて、これを回収してきました。あらためて書かれた文章を読んでみますと、これもまた慰霊か何かのようでした。

というわけで、ケルンを積むのはもう、カンベンして欲しいです。昔はわりと単純にケルン積んでコンクリで固めて名所にしていましたけど、もう、そういう時代では無いでしょう。

それに、やたらとケルンを積むのは、植生にも影響があります。石を引きはがすと、これまで動きを抑えられていた土壌が雨で流出してしまうのです。