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キボシクサリトイゴキブリ(仮称)

2020.10.08 23:40

Thyrsocera spectabilis



種小名の通り美しい、素晴らしい、壮観な見た目をしているゴキブリです!


キボシは黄色の星

クサリトイは鎖樋、触角の形状が神社などで屋根から雨水を伝わせる装置に見えるため提案しています。


これまで美麗種といえば、小型の場合が多かったのですが

本種は中々大きく、見応えがあります。

幼虫の時点で爪先程度の大きさがあります。

このように、幼虫もキボシが見られ、頭、胸、尾角が赤いのも特徴です。

比較的小さな幼虫の時から美しさを堪能することが出来ます。

そして驚かされるのが、この卵鞘!

巧妙に樹皮に埋め込まれています。


実際には卵鞘全体が上部の細かく粉砕された木片に覆われ、

直接卵鞘を視認することは出来ません。

母ゴキブリの丁寧な仕事ぶりには感動しました。


この個体の親はマレーシア半島部の800m以下の山間に棲息していたようで

好適環境に関してはまだ未知数ではありますが、

極端な寒暖差を避ければ比較的順調な育成が望めます。

現在23~28℃で管理しており、大きな問題は発生しておりません。


動きが非常に素早く、また特に小さな幼虫は物陰から全く姿を見せようとはしません。

記載年が1838年と古いにも関わらず、これまで国際的にもほとんど流通が無かったのは

この物陰から姿を現さない性質と、卵の巧妙な隠蔽が理由かもしれません。


非常に美しいゴキブリですね!