Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

《大肉球曼荼羅 第2章④吟遊詩人猫ハーオス》

2020.10.09 01:40

台風が近づいてくる今日この頃です。


日に日に気温が下がっていき、とうとう暖房を入れてしまいました。


茨城県の大洗シーサイドステーションにて開催された「うみのまちアート展」が、無事に終了いたしました。ご来場くださいました方々ありがとうございました。また、近々展示を予定していますので、お楽しみにしていてくださいね。


画像は2019年度個展作品、タテゴトウオを弾く猫沢さん。

この魚を奏でる事が出来る猫は少ないと言われています。


では、物語の続きをお楽しみください。


《大肉球曼荼羅 第2章④吟遊詩人猫ハーオス》


猫沢さんが、必死に謎の楽器と格闘している頃…


猫居豹之助博士達が[橋渡しの民]達に、ついて調べていました。

彼の先祖に当たる、猫居虎之助は、カルカナルの魔の手から、カンタスカラーナを救った猫であり[始まりの猫]と言われています。


[橋渡しの民] 謎多き宇宙の旅人…


猫居博士は、調査の合間、風さんの店「カフェ&バー虚空庭園」で休憩中…


「豹ちゃん、空(くう)を呼ぼうか?」

「いえ、仕事中でしょ?」

「研究室から追い出されて、しょげてるそうだよ」

「追い出されたって…??何かやらかしたんですか?」

「虚空庭園で貰った楽器がうるさくて、叱られたんだとよぅ、仕方ないから練習してるんだってさ」


風さんは、笑いながら、コフィーを出しました。


「あの虚空庭園で貰ったですって?凄いじゃないですか‼持ち帰れたんですか…?練習してるんなら邪魔したくはありません。そっとしておいてあげてください」

「楽器はね、体の一部になってたから、持ってこれたらしいよ」

「体の一部に!?!?」

「まぁ、詳しくは会って聞いた方がいい、私では説明できん」


風さんは、焼き立てパニャーンのミーナッツバター増し増し添えを、コトリと置くと、猫居博士は、あっという間に平らげてしまいました。


「風さん、[橋渡しの民]って、ご存じですか?」

「空から聞いたよ。星の危機を救うために旅をしてる民だそうだね」


「はい、虎之助博士も[橋渡しの民]でした。彼等は、星の形態に合わせたボディに生まれ、任務を遂行していく民です。しかし、過去の記録は残っていても…現代の彼等を探すには手掛かり乏しく、とても難しいのですよ…」

「え?そうなのか?血縁猫が受け継ぐとかじゃないのか?」


風さんは、目をくりくりさせます。


「いいえ、バラバラですよ。任務を遂行すると決めたチームは、それぞれの肉体を持ち生まれ降ります。約束の時期が来ると覚醒し現地集合するんだそうですが…星によっては会えず仕舞いで一生を終える事もあるそうです」

「なんとまぁ…」

「テラの場合は、難易度が高い為に多くの[橋渡しの民]達が存在しています。しかし、私達の星では、テラよりも難易度が、低いらしく、そんなにいないのかもしれないのです…実際、虎之助時代では、彼等を含め10チーム位だったと記録されています。各チーム3~10人で構成され、総勢100人いるかいなか…ですね。テラは、1000チーム…いや、それ以上との報告をうけています…何か手掛かりでもあれば良いのですがね…」

猫居博士は、遠い目をしてコフィーをすすります。


「いらっしゃいませ」


入ってきたのは、今時、珍しい旅猫スタイル、つばの広い帽子に年期の入ったマント姿、カウンター席に座ります。


「マスター、いつもの…」


少し喉が枯れているのか、ハスキーボイス、帽子脱ぐと端正な顔立ちのロシアンブルー、ブロンドのロングヘアー


「はいよ」


風さんは、馴れた手つきで、常連客らしき猫にドリンクを準備します。

猫居博士は、一瞬見とれてしまいました。

とても、美しいのです。


「ハーオスさん、昨日は、どこで歌ってらしたんですか?」

「IZA地区の広場です」

「ほう、随分遠い所まで行ってたんですね。今度、うちの店でも歌いませんか?」

「いいんですか?私のような者が、ここで歌っても?」

「大歓迎です。6日ほど前でしたかね?MIRAI地区の公園で歌っていたのを聴きましたよ」


風さんは、ニコニコしながら、キャトミンティーと、ニャンベリーコーツと言うデザートを、旅猫の前に置きます。


「貴方の歌声は、心に優しく響き、不思議と懐かしい…」

「あ、ありがとうございます!」


旅猫は、パァーっと笑顔になり、ニャンベリーコーツを美味しそうに頬張ります。


「あの、どんな歌を歌われるのですか?」


猫居博士は、思わず声をかけました。


「ふふふ、他愛のない歌ですよ」


彼は、少々照れ気味で答えると、キャトミンティーを一口飲みました。



「!?」


突然、猫居博士の通信端末に、連絡が入ったよう…

猫居カンパニーからの呼び戻しのようです。


「風さん、急用が入ってしまいました。例のお話は、またこんど」

「あぁ、今度は空も一緒に交えてな」


そう言うと、小走りで、店を出ていきました。



その頃、猫沢さんは…


「よ、ようやく、コツがつかめてきたぞ!!」


空間を猫パンチしたり優しく弾くと美しいメロディーが弾き出され、とても、上機嫌です。お陰で、ダーニャの美しい曲も楽々演奏できるようになりました。


「でも、博士、相変わらず、止められないじゃない♪お外に出られないね♪」


ΣS-8は、無邪気につっこみます。


「そうなんだよ…取説も見つからないし…」


しょんぼり猫沢さん…そして動き回ったのか、お腹が鳴っています…もう、そんな時間。

突然、内線が鳴ります。


「博士、花音(かのん)さんが、応接間で、お待ちです」

「花音さんが…?」



[つづく]


  (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】SF物語を展開中です。

そんな楽しい猫の星の世界観第6弾を2019年、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました。2020年は、同会場にて、木元慶子さんとの二人展「出会いと旅立ち」を開催しました。来年も開催決定です。よろしくお願いいたします。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードや原画は[猫の額]さん、茨城県大洗の[only shop]さんでも購入出来ますよ(^O^)


※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)   

 

 猫の額さんとonly shopさんのHPは、ここをクリック↓