Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

「V MAMINE NARUCI」Frantisek Nechvatal Jan Kudlacek ヤン・クドゥラーチェク

2016.07.28 10:42

こちらはFrantisek Nechvatalの詩にJan Kudlacek(ヤン・クドゥラーチェク)が挿絵をつけた詩画集「V MAMINE NARUCI」です。

クドゥラーチェクの絵本は以前に「おんなのことあめ」を紹介したことがあり、この絵本をはじめとしてとても美しく幻想的な絵本を幾つも作っているのですが、日本で現在流通しているのはこの「おんなのことあめ」だけのようですね。

チェコ語が読めないので詩がどういった内容なのかはわからないのですが、クドゥラーチェクの描く虫や鳥、夜、花の下で寝転がる子ども、神話に出てくるような白馬、そんな小さなカットから見開きのカラーイラストまで、その絵を見ていると、不思議とそこからは物語の断片のような、思い出の一場面のような、そうした奥行きまで感じられるようです。

気に入った挿絵の詩について、翻訳サイトなどを使って詩の内容をなんとなく理解することも出来るかと思います。

ですが詩は読めなくとも、基本的に詩は韻を踏むものであるので、同じ文字の繰り返しや、改行の構成などに画的な魅力を味わうことも出来ます。そうして構成された画面をコンクリート・ポエトリー的に把握し、クドゥラーチェクの美しい絵との調和を充分に楽しむことも出来ます。

個人的な好みかもしれませんが、詩の文字組みと挿絵の組み合わせは、それだけでとても美しいものだと以前より思っていました。

ですので「詩画集」というだけで、わりと惹かれてしまう部分はあるのですけれど、クドゥラーチェクを好きな方、まだクドゥラーチェクの絵本を実際に手に取って見たことがない方も、この本からクドゥラーチェク絵の素晴らしさと本自体の美しさを感じることが出来るかと思います。

以前紹介した「おんなのことあめ」も本日入荷しましたので、以前の紹介記事をこちらにリンクを貼らせて頂きますね。

おんなのことあめ

本日紹介した「V MAMINE NARUCI」の当店在庫はこちらです。