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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

清教徒革命3-長期議会と王の対立

2020.10.09 09:39

1640年4月、イングランドで11年ぶりに議会が開会したが、わずか3週間で閉会。国王チャールス1世は、スコットランドにも英国国教会を強制しようとしてその軍費が要ったのだ。しかし議会は国王の圧政を非難するばかりで、結局閉会させた。スコットランドは逆に侵攻し、和平の賠償金捻出に結局議会を開かざるを得なくなった。

11月に開会された議会はこの後13年も続き、「長期議会」と呼ばれる。この議員の中にクロムウェルも登場する。議会は、国王の専横を防止するため、側近を処罰し、弾圧の中心となった星室庁などを解散、税金を禁止させた。

次に議会は、英国国教会そのものをやめさせる「根こそぎ法案」を審議した。推進派はもちろんピューリタンである。しかし国教会と王政の癒着を防止したいだけの穏健派も居て、議会は対立、国王チャールスはスコットランド遠征に立ち「命をかけて国教会を守る」と手紙をよこした。

議会は、国王への「大抗議文」を作成したが、ここでも対立が露わになり、可決はしたが11票差。議会は国王派と議会派に分裂した。42年1月、国王は5人の議会リーダーを大逆罪で逮捕しようとしたが、議会が阻止。議会は民兵条例を可決すると、国王はロンドンを脱出し、戦争が始まる。

下は映画「クロムウェル」より議会に乗り込むチャールズ1世