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サロンマーケター岩田のキャリア&マーケBlog

将来に悩んでる20代の人に読んでほしいちょっと長めのブログ

2020.10.09 12:54

あなたは『何になりたかった』ですか?



『将来何になりたい?』と昔から大人たちに言われながら育った僕らは、職業選択をする際にどんなことを考え、何を重視して職(または職場)を選択してきたんでしょうか。



僕は美容師を10年程やってきて今もこの美容業界に身を置いていますが、キッカケなんて特別なものは全然なく、恥ずかしながらただ『なんとなく美容師になった』類です。




進学する生徒が95%の高校に在学していた僕は、いざ希望校を提出するときに〝なんとなく〟大学に行きたくない、このまましょーもない勉強をしたくない、という思いから高校3年の春ギリギリになって『美容師になる!』と親と先生に発言して反対されました。





8月、誰にも言わず美容学校のオープンキャンパスに参加した僕は、なんとなく楽しそうに美容の技術を学んでいる先輩たちをみて『これからは手に職だー(定型文w)』なんて言いながら親を説得し、美容師という道を選びました。



『手に職』なんて言いながら漠然と『サラリーマンは嫌だ』なんて考え、特に世間の流れを知っているわけでもなく、違いもちゃんと理解しないままなかば消去法に近い感覚で美容師という職業にすすんだ僕。




全く志のないまま大阪の美容室に就職して、はじめて『これはキツイ職業だ!』と思った僕は毎日先輩や店長にしばかれながら何度も『辞めよう』と思い、この職業をなんの算段もなくテキトーに選択した過去の自分を呪った。(←大袈裟ではなく割と本気で文字通りのことを考えてましたw)





でまぁ結局辞めずに紆余曲折あって店長になり、数年後更なるステップアップのために現在の会社に転職して今があるわけですが...




僕の現場時代はと言うと、ずっと自分が『美容師になりたくてなったわけじゃない』とか思いながらもただ〝収入を上げたい!〟という一心でそこにフォーカスし、売上と役職を上げ、たまたま辞めずにやってきました。




『美容師やりたくて美容師になったわけじゃない』

『特に大した理由なく美容師になった』

『思ってた感じと違った』

退職していく子たちが口を揃えて主張するようなこんな言葉なんて僕は何周もしてきたし、今まで関わった後輩(時には先輩)たちから何度も聞いてきてもはや耳タコだです。




では何故、思ってた理想の美容師像とギャップが生まれるのか?って事なんですが、

(美容師に限らず)そもそも現実というものを全く考えてないまま職業選択をするからだと僕は考えています。



理想の美容師像なんて元々なく、何も考えていないというのが答えであって、それはそもそもギャップではなく『想像の範囲外だった』という言葉の方が正しいように思います。



もっと言えば、

ギャップを感じるのは『職業』にではなく『自分の能力』なのではないでしょうか?

自分はもっと出来る人間であったはず(理想)なのに、いざ戦場にでてみたら全く出来なかった...このパターンも〝あるある〟ですね!




つまり職業も、世間も、自分のことでさえも何も考えてなかったから、それを否応なく考えさせられる現実にギャップを抱くのかもしれません。






『何になりたい?』という質問がそもそも悪い




なぜこんな事が起こるのか?色々と考えてみると、そもそも私たちは

『将来何になりたいのか』という質問

が原因として考えられると思う。この先人たちの思考ストップ的発想の教育風土が全ての諸悪の根源です(←大袈裟w)。





将来何になりたい?という質問は裏を返せば『職業選択をして一丁あがり』もしくは『職に就いたらゴール』という考え方であると、僕は思う。



つまり言い方を変えれば、

社会に出てきて職に就くまでがゴールで、そこから先はただ無心でひたすら社会に揉まれなさい。とでも言いたげな『終身雇用が当たり前』的な古来からの伝説的発想に等しい。




定年が60や65才、もっと言えば人生100年あるとして、たかだか5分の1までしか駒を進めていない20才の時点でさも将来決めてしまおう!的な質問は全く意味を成さない。



だから僕が考えるに、

親が子に、先生が生徒に、先輩が後輩に『将来何がしたいの?』と質問することはホントにナンセンスであり、悪だ。



そんなモノに縛られたり、現在の狭く拙(つたな)い目線で考えた〝将来〟なんて、考えても無駄だし考えもつかないのが殆どです。



そう、考えがつかないのです。



自分の能力や伸び率、世間の情勢や出逢う人とのタイミング、状況によって選択すべきカードは様々で、それを限定的に聞くのはそもそも〝酷〟であると思う。



その答えが

『将来何したらいいかわからない人』

『夢が見当たらない人』

なんですよね。




最近、この様に『夢は特にないです』と言う人が増えているのは何故かと言うと、

〝私たちには無限の選択肢がある〟という情報が沢山入ってくるので、今すぐに自分の将来について目標を持てと言われても『選択の自由がほしい』という賢い考えの現れなんだと思います。



将来やりたい事がみつからない人は、何も考えていないのではなく、選択肢を沢山持っていて常に考えているからなんですね。





最適解は何になりたい?ではなく『どう在りたいか』




じゃあどうすれば良いのー!?て事なんですが、答えはシンプルで『何になりたいのか』ではなく『どう在りたいのか』を深く考える事なんです。



自分が自分の人生を充実させるために『どのような存在で在りたいか?』が答えです。




これを軸に持ちながら、この答えを探しながら、私たちは職に就いて働くし、それ以外の時間にも意味を持って過ごすことができると思います。



この軸が定まってないが故に、いちいち目の前の環境や人間関係、つまりは『外部要因』に振り回されて自分の行動が制限されてしまうんですよね。




☑︎何のために美容師として働く?

☑︎何のために経営者として働く?

☑︎何のために個人orフリーランスに?

☑︎何のために違う職業に?




目先の利益や名誉など、その瞬間瞬間をただ生きていく!という人生で〝在りたい〟人は、スピード感をもって行動し、刹那を全力で生きていくべきです。




そうではなく、仲間や家族と、関わる人間と共に助け合いながら縁を大事にしていく人生で〝在りたい〟人であるなら、今目の前の瞬間瞬間は気にせず真っ直ぐ先の人生プランを考えて生きていくべき。




この〝軸〟を持って生きてる人は、あらゆる事に対して目的や目標ができるので、正しい選択を常に行えるという風に僕は思います。




世界の先進国の中で唯一日本だけが未だに『将来何になりたいか?』という質問を学校教育の中で当たり前に聞いているそうです。




昔からそう言われてそのまま育った我々大人も、新社会人や若年層に対して『何になりたい?』なんて聞くから、視野の狭い浅はかな思考ストップ人間が出来あがってしまう。




それでも日本人は心のどこかで、常に『どう在りたいか』という疑問に答えを持って動いている人たちに魅力を感じ、尊敬の念を抱いている人種なんです。



TVドラマや映画、アニメ、漫画の主人公は皆『自分はどう在るべきか』という信念のもと、活躍するストーリーが描かれます。

それに立ち向かう姿に見る人達が感動して、自分もこんな人間になりたい!と心を震わせるんです。




今の職業や今の環境は、自分が社会において、自分の世界観においてどう在りたいか?を達成するための『いち手段』でしかありません。




これに気付くも気付かないもその人のタイミングではあると思いますが、

少なくとも僕は関わる人たちにこの根本の部分を一緒に考え、役立てるような人間になりたいとは思ってます。




だから

いちいち目先の事に悩んでる暇があるなら、まずは自分がどう在りたいか?どう在るべきか?にフォーカスし、長い人生ブレずに上手く行動していってほしいと、切に願います。