神社にまつわること2
【摂社と末社】
本殿(神が鎮座する場所)や拝殿(神を拝礼する場所)とは別に神社の境内には小さな社が多く祀られています。
これらは摂社、或いは末社と呼ばれます。
一般に本殿に祀られている祭神とゆかりの深い父母神や妃神、御子神などが祀られている社を摂社。それ以外の神が祀られている社を末社。
ただ摂社と末社とを明確に区別せず、神社の境内にあることから総称して境内社と呼ぶ場所もあります。
境外に鎮座する場合は境外社と呼ぶ。
因みに、摂社のほうが末社よりも社格高いとされている。
【鳥居】
神社の入り口に設置されている鳥居は、俗界と神域を隔てるためのもの。つまり、鳥居の内側が神聖な場所であることを示しています。
また、外部から神域に邪気が入らないようにするための結界でもあります。
一般に鳥居が赤く塗られているのは、古来、赤い色には魔除けの力があるとされたから。
鳥居は2本の柱の上に笠木を置き、その下に貫を通して柱を固定したものが基本構造。神社によってその形態や材質は異なりますが、実に60種類にも及ぶと言われています。
それを大別すると「神明系鳥居(しんめい)」と「明神系鳥居(みょうじん)」に分けることができます。
神明系鳥居⇒基本的に笠木が一直線で額束(がくづか・神社名を記した扁額を掲げるところ)が無いという特徴がある。貫は柱から飛び出ていない。
明神系鳥居⇒笠木の両端が上向きに反り返っているという特徴を持つ。貫は柱から飛び出ており、中央に額束が設けられている。
ただこれらには例外があるので一概には言えません。
【眷属】
神社によっては狛犬を置かず、代わりに別の動物を置いている所もあります。
例えば伏見稲荷大社には狛犬ではなく狐が置かれている。
この狐は神に仕える動物であると考えられており、そのような動物を総称して眷属と言います。
元々眷属とは仏教用語で、本来は仏や菩薩などに従う神のことを指します。
眷属が神社に置かれるのは、日本の神々がその姿を人間の前には現わさないため。
そこで、神の意志を神に代わって伝えるために、眷属が人々のもとへ派遣されたのである。
眷属は前述の狐の他、奈良の春日大社の鹿、京都の北野天満宮の牛、滋賀の日吉大社の猿、和歌山の熊野大社の烏、東京の御嶽神社の狼など神社によって眷属は様々あるのです。