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この先もずっと読まれない誕生日メッセージ

2020.10.11 12:06



今日10月11日、

私は久しぶりにフェイスブックを開いた。



今ではどのSNSよりも

利用頻度が低いフェイスブックである。




いつも通り私は

「お知らせ」をチェックすると

友人の誕生日の通知が来ていた。






「今日はKさんの誕生日です!

誕生日のメッセージを送信しよう!」






Kは私の中学の同級生。


天然でおバカキャラが可愛くて

私の一発芸をお気に入りに

してくれていたのをよく覚えている。



卒業アルバムのクラス写真では

Kと私は隣同士に写っていた。







Kのタイムラインを見てみると

最後の投稿は、2017年の10月11日。




「誕生日おめでとうございます

素敵な1日でありますように。」



友人からのお誕生日メッセージだった。




その日以降、Kからの更新も

友人からの誕生日メッセージもない。














Kは数年前、

私の知らないところで天国に旅立った。





中学の同級生から

Kの訃報をきいたとき

全く信じられなかったし、


もう目を開けないとわかったKを

見るのが怖くてお葬式も行けなかった。






その日私は人生で初めて

黒色が怖いと思った。


黒は「死」 をイメージさせる。




その恐怖から逃げたくなって

インスタグラムで

白色の写真ばかり投稿した。



タイトルも文章もなしに、

ただ黒色から逃げたい一心で。






ずっと信じられなかったKの死、



どこかでまた偶然会って

Kお気に入りの一発芸を

してあげれると思った。



そしてまた笑ってくれると・・・












今日私はKのタイムラインに

メッセージを投稿した。




この先

絶対読んでもらえないメッセージ。




リアクションも返信も

何ももらえないメッセージ。





私の自己満だし

不謹慎かもしれない。




それでもKの死に

心の整理をつけた私から

どうしても伝えたかった。













「誕生日おめでとう
K、ずっと忘れないよ。 」











追記:Kへ


いつか生まれ変わったあなたに

会えたら嬉しい。



しかしそのときのあなたに

今世の記憶は絶対ないと思う。



でももし

あなたが笑ってくれたなら

私は気づくことが出来るかもしれない。



ほら、

私とあなたには思い出の

一発芸があるじゃん。



だからそれまで思い出の一発芸、

ちゃんと磨きかけておくね。



K、

今日は本当にお誕生日おめでとう。