二十四節気ヨガ 「寒露 菊花開」

寒露 菊花開(きくのはなひらく) 菊の花が咲き始める頃
週末、台風が去った後、台風一過の秋晴には恵まれませんでしたが
確実に秋が深まり寒くなってきました。
衣替えやこたつやストーブなどの暖房器具の用意、冬支度もそろそろですね。
季節の花も移り変わり秋といえば菊の花ですね。
菊の花は不老長寿の薬と言われ「菊花茶」は炎症を和らげたり眼精疲労にも効果があるそうです。
中国に「菊慈童」という伝説があります。
周の穆王の寵愛を受けた慈童という少年が誤って王の枕をまたいでしまい縣山という山奥へ流刑になってしまいました。
不憫に思った穆王はこっそりと観音経の一部を送りました。慈童はこのお経を忘れないように菊の葉に書き写しました。
その菊の葉の露が谷の水に浸り霊薬となりこれを飲んだ慈童は仙人となりました。またその谷の流れの水を飲んだ民も病が治り長寿を全うしたというお話です。
菊の花のお茶が飲みたくなってきますね。

前回はムドラーと手印のことを書きましたが、「手と全身の相関関係と経絡」のことをまだ書いていなかったので十二経脈の流れとともに触れておきます。
ムドラーや手印を組むのも、意外と手の柔軟性を要しますので、
気軽に日常的に触れられる手のケアをする時に一緒に経絡も頭の隅っこあればなお良しと思います。

手の陽経、陽明大腸経絡、少陽三焦経、太陽小腸経
手の陰経、太陰肺経、厥陰心包経、少陰心経
全身の経絡の流れ方は、手の太陰肺経の胸の中府(LU1)から始まり足の厥陰肝経の胸の期門(LR14)で終わります。
手の指先では、
太陰肺経から陽明大腸経絡
少陰心経から太陽小腸経
厥陰心包経から少陽三焦経
と経絡の路線を乗り換えていきます。
気血が経絡を流れる方向は決まっていて流注と言います。
十二の経絡、正経十二経脈の流れ方は
肺経→大腸経→胃経→脾経→
心経→小腸経→膀胱経→腎経→
心包経→三焦経→胆経→肝経→…肺経
と繋がっていて、
これを五臓六腑で分類すると
臓→腑→腑→臓→臓→腑→腑→臓→臓→腑→腑→臓
またこれを陰と陽に分類すると
陰→陽→陽→陰→陰→陽→陽→陰→陰→陽→陽→陰
の順番になっています。
太陰、少陰、厥陰、太陽、陽明、少陽の三陰三陽は
病期による分類で
六経弁証という診断方法の基礎となっています。
十二経脈を分類すると
太陰・陽明(肺・大腸・胃・脾)
少陰・太陽(心・小腸・膀胱・腎)
厥陰・少陽(心包・三焦・胆・肝)
順番にすると
太陰肺経→陽明大腸経→陽明胃経→太陰脾経→
少陰心経→太陽小腸経→太陽膀胱経→少陰腎経→
厥陰心包経→少陽三焦経→少陽胆経→厥陰肝経
となります。
手の経穴の中でも指ヨガの手と体の相関関係と重なり合う部分もあります。
例えば、薬指小指側は手の小指側尺骨を表し、付け根の部分が液門、中渚という尺骨神経痛や肩こり偏頭痛に効果のある経穴(ツボ)と重なり合います。
また万能のツボと言われている合谷は指ヨガでは骨盤や大腸と関係する部分にあり、便秘や過敏性大腸炎にも役に立つと言われています。