Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

NPO法人こおりやま子ども若者ネットワーク

第2回K-Labo「性的マイノリティ」報告

2020.10.12 13:06

9月K-Labo(子ども若者に関わる連続学習会)
テーマ「性的マイノリティー」
~誰もが自分らしく生きることができる街へ~
  話題提供者 ダイバーシティこおりやま 阿部のり子さん

9月25日。ここは小雨ぱらつく郡山市中央公民館。
2つの部屋を開放し、定員20名という施設基準の中、
参加者18名と話題提供者であるのり子さんを含め19名で始まった今月のK-Labo。

内容は ・なぜ、今、ダイバーシティなのか?
    ・活動を始めた理由
    ・活動内容
    ・当事者の思いに触れて
    ・『ダイバーシティこおりやまの』目指す姿  などでした。

日本は国際人権委員会などの勧告により、法の制定や改正がなされていますが
まだまだ世界の標準レベルには到達せず、課題が残されたままとなっています。

ダイバーシティには3つの要素(価値観・存在・働き方)があるという説明の後、
セクシュアリティの多様性について説明がありました。
のり子さんは、「性別で割り当てられた服装に苦しむ人」との出会いを通じ「声にならない声」を何とかしたいと思った事が設立のきっかけとなったそうです。
しかし、「この地域にはそんな人はいない。」「生理的に受け付けない。」と言い切る人々とも直面し、その想いは空回りしたこともあったようです。
そんな中、平成29年1月に『ダイバーシティこおりやま』の第1回目となる活動を始動されました。

当初、一人で始めた活動ではありましたが、次第に仲間も増え、上野千鶴子さんや、世田谷区議会議員の上川あやさん、県内からも多くの方々にサポーターとして支えて頂いています。
そして、3か月に1度のダイバーシティナイトの開催、出前講座の提供、映画上映、ラジオ出演、当事者・当事者家族への支援等の活動も行ってきました。
これらの活動の中、当事者の方々との出会いもあり、メンバーに加わって下さる方や、認めてもらえたという思い、中には、「生きててもいいんだと思った」との言葉を頂いたこともあったそうです。

そして後半は、全員でダイバーシティオリジナルのマイノリティゲームを実施しました。
形と色の違った用紙が配布され、そこに「好きなもの」を記入する。
それをもとにコミュニケーションをはかりながらグループ分けをしていき、その結果、
多数派と少数派のグループに分けられ、少数派に身を置いた時どのような気持ちになるのか、それを体感していくものでした。
少数派に属した参加者からは「用紙の形の違いは、ちょっとだけだったのに。」との声がありました。そして、自分が少数派かどうかは、ゲームが進み、時間が経過しないと分からないということが理解出来ました。

『ダイバーシティこおりやま』は「障害や疾病、国籍や宗教、性別、性的指向などすべてがキラキラした個性のひとつとして受容され、誰もが「自分らしく」生きることができる街の実現を目指しています。このコロナ禍においても今後の活動方法を模索していくことでしょう。
最後にのり子さんが言っていた「微力は、無力じゃない!」の言葉には、本当にその通り!と思わずにはいられませんでした。


<参加者の声>
・今の社会はマジョリティ(多数派)側にいないと生きづらい世の中なのではないかな・・・
・サイレントマイノリティの声を聞いていく必要があるのではないか・・・

・知ることって優しくなれること・・・        など

<最後に私から>
 私自身も「ダイバーシティこおりやま」に所属し、多くのことを学ばせていただいています。しかし、のり子さんの設立への思い、困難とされることへの向き合い方を改めて知り、今、深い敬意を感じています。

 のり子さん!素敵なものを設立してくれてありがとうございます!
 そして、今回の話題提供者を引き受けてくれてありがとうございました!

 参加者の方の言葉「知ることって優しくなれること」より、これからも知らないことを恥じることなく、「子ども若者に関わる連続学習会 K-Labo」でみんなで学び合っていこうと思います。

 みんなで居心地の良いまちを作っていきましょう。

 これにて、初回のコーディネーターを終了いたします。

こおりやま子ども若者ネットの皆さん、

今回は貴重な経験の場を与えて頂きありがとうございました!

 

                       コーディネーター 助産師 佐藤聡子