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腎臓

2020.10.16 04:53

腎臓


腎臓は、肋骨上半分が隠れるくらいの高さで、背中側の腰骨より少し上にそら豆のような形をして、左右1つずつあります。


右の腎臓は肝臓に押し下げられて、左の腎臓よりも少し低い位置にあります。


腎臓の大きさは大人のこぶし大くらいで、(長径10〜11cm、短径5〜6cm、厚さ4〜5cm)重量は120〜150g程度です。



◻️腎臓の働き◻️


①老廃物を身体から尿として排出


尿を作る事は腎臓の主要な仕事の1つです。


腎臓は血液を濾過し、老廃物や塩分を尿として身体の外へ出してくれます。


その際、腎臓は全ての器官からメッセージを受けて身体にとって必要なものか、不要なものかを判断します。


その上で吸収するもの、排出するものの振り分けをします。

尿の色や匂いは、腎臓からのサインとなります。

尿の様子を確認する事はとても大事なことです。


②血圧の調整


腎臓と血圧は密接に関係しています。


腎臓は、血圧を安定させるために、血圧が高い時は下げるように、低い時は上げるように働きます。


血圧が上手くコントロール出来ずに高血圧になる場合があります。


高血圧が続く事は腎臓に負担をかけてしまうことにもなります。



③身体の水分量のバランスを整える


腎臓は体調や気候によって、排出する水分の量を調節します。


汗をたくさんかいた時は、濃い尿を少量作って身体の外に排出します。


汗をかかない時は、薄い尿をたくさん作って身体の外に排出します。


そのようにして、身体の中の水分量を調節します。


健康診断などでは、尿中に含まれる成分の量の違いを尿比重として測定します。


この比重と尿量の組み合わせによって、色々な病気が予測できるのです。


比重が高くて尿量が多い場合は糖尿病、、、比重が低くて尿量が少ない場合は腎障害が疑われます。


水分量が上手く調節できないと…むくみの原因になります。


体重が増えてしまったり、靴がキツく感じたりなど思い当たる事がある方はむくみからきている場合も考えられます。


まぶた、手の指、すね、などはむくみをチェックしやすい部位です。



④ホルモンを作り様々な身体の手助け


腎臓は赤血球を増やすために

『エリスロポエチン』(EPO)

というホルモンを作ります。


血液中の赤血球が減ってしまうと貧血になります。


その他にも、骨を強くするのに大切な働きを持つ『活性型ビタミンD』を作っています。


このホルモンは骨を丈夫にするカルシウムを腸で吸収する時に必要です。


腎臓機能低下は骨をももろくしてしまいます。


◻️腎臓の仕組み◻️


1つの腎臓には、およそ100万個の『ネフロン(身体の濾過装置)』があります。


▹濾過(ろか)装置ネフロン・・・

【腎小体(じんしょうたい)】【尿細管(にょうさいかん)】のセットを指しています。



【腎小体】とは 

『ボウマン嚢(のう)』という袋のようなものと『糸球体』(しきゅうたい)『毛細血管が集まったもの』で造られています。


糸球体は0.2mm程度の大きさで、フィルターのような構造をしています。


血液が、それぞれネフロンの中にある糸球体にどっと流れ込むと、濾過が始まります。


腎臓が1日に濾過する血液の量は、150Lと言われており、大型のドラム缶一本分に相当します。



【尿細管】とは 

ボウマン嚢から続く器官になり、濾過された液体が入ります。


ここには塩分、ミネラル、ブドウ糖、アミノ酸、尿素(肝臓でタンパク質を分解する時に出るカス)、クレアチニン(筋肉が働く時に出るカス)などの、あらゆるものが溶け込んでいて、そのうち1部を回収し残りは取り除いていきます。


その他、『大事なもの』『余分なもの』に振り分ける器官になります。


身体に必要な水分、ブドウ糖、アミノ酸、ミネラル、多少の塩分、は回収して血液へ戻されます。


尿素やいらない物質、余分な水分などは膀胱へ流されます。



【副腎】

腎臓の上にかぶさるようについている器官です。


腎臓と一緒に働いているようにも見えますが腎臓や尿とは関係がなく、副腎はホルモンを分泌する器官になり、血圧の調整やストレスに負けないホルモンなどを作ります。



◻️まとめ◻️


腎臓は、必要なもの不要なものを的確に選別する、私たち身体にとって様々な臓器の司令塔となっています。


腎臓は、とても我慢強い臓器と言われており不調に気がついた時には症状が進行している場合も多いです。

日頃から尿やむくみなど身体からの情報を確認しておきましょう。