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梨の日

映画『望み』

2020.10.15 13:22

映画『望み』


監督:堤幸彦監督

出演:堤真一/石田ゆり子/岡田健史/清原果那/

三浦貴大/

早織/西尾まり/平林テツ/

渡辺哲/加藤雅也/

市毛良枝/

松田翔太/

竜雷太





原作未読。

私がファンである、脚本家 奥寺佐渡子さんが今作の脚本を担っていました。


昔は気付きませんでしたが、子供の頃から大好きだった映画『学校の怪談』シリーズ。

特に好きな、『学校の怪談』、2、4の脚本を担当されたのが、奥寺さんでした。

そして更には、細田守監督作品『時をかける少女』『サマーウォーズ』や、細田監督と共同脚本で『おおかみこどもの雨と雪』も。


大人になってから知り、『コーヒーが冷めないうちに』も即足を運びました。


好きな作品、大ヒット作品に関わる大ベテラン。

少し不思議のSF物語りがお得意なのかしらと勝手に思ってましたが、今作『望み』も、奥寺さんということで映画館へ。



今作と似てるジャンルとして

『許された子どもたち』が今年公開されて観に行き、度肝を抜かれた。


家族×犯罪。

それも未成年少年。


行方不明になった息子は、果たして事件に巻き込まれ、“加害者”なのか“被害者“なのかが見えないサスペンスにもなっている。



どちらか、なのだけど。

どちらにしても、辛い結末が待っている。


”加害者“ならば、息子は犯罪者として罪を罰せられ、家族は今まで通りの生活は出来ないであろうこと。


”被害者“ならば、既に命を落としているかもしれない。。




家族それぞれの”望み“は、いっけん同じようで微妙にズレてすれ違う。

今作で第二の主役ともいえる、スタイリッシュな素敵な家。

裕福さ、余裕さが充満していた家は、いつしか残った家族の”望み“がぶつかり合う場へと化す。

展開の化け具合、演出は凄かった…。



当然、生きてて欲しい

その中にある本音は、だれも、どの”望み“も真っ当だったし、どちらにも頷いてしまう。

母なる望みと父との違いは、若干、特に”母親像“はベタなものだったけど、いや実際その方向になるんだろうな。



結末は、2通りの結果しかないし想像が出来ていたはずなのに、あまりにも哀しくてやるせなかった。


小道具が出るタイミング、希望の瞬間が、なんと絶妙だったことか。

ナイフのシーンは1番ドラマティック性があった気がする。

堤真一さん決意した表情や崩れた顔が離れない。

俳優陣は最後の最後まで、誰もが素敵だった。



光の演出も、分かりやすくも映画的に使われている。

光が差す瞬間。

家の光、暗さ。

鏡の中の自分達が今と逆になっていく予兆として映される不穏さ。

さりげなく画に込めた意味合いが細やか、かつ、ちりばめられていて、きちんと活きていた。

そういうの、好きなの。




問題に行き着くまでのテンポや、人物の登場のさせ方、ヒントのタイミングは飽きさせずに見入らせてくれました。


全部を言葉で回収してしまうよりは、他の手法を観たかったけれど。


最後のエピローグには、救われた。


なんて、なんという、親孝行なのだろう。

こんな親孝行、みたことないよ。

悲しいけれど、なんだか新鮮にも感じられた。





監督、脚本、俳優、衣装、小道具、セット、照明に音楽…

どこも張り詰めた緊張感が、末端にまで行き届いていたように感じる作品。

決して派手な映画ではないけれど、観に行けて良かったです。


この家族の共演を目に出来るだけで観に来た価値があるくらい。



公開したてなので、是非映画館で。